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積算の基礎知識

2026.04.22

建設業の倒産が急増!理由と対策、今後の見通しをチェック

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献するアークシステムです。

 

建設業界では、倒産件数が急増しています。

帝国データバンクが発表した2025年の建設業における倒産件数は2,021件。2000年以降4年連続で増加し、過去10年で最多となりました。

地域別で見ると中国地方、中部地方の倒産件数が多く、職別では「とび工事業」「はつり・解体工事業」の倒産が急増。

このような倒産件数の大幅増加の背景には、単なる「仕事不足」だけではありません。

「急激なコスト変動に積算が追いつかず、正しく利益を把握できていない」
という構造的な課題があります。

今回は倒産の深層理由と、赤字受注から会社を守るための対策を解説します。

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建設業の倒産が急増している理由

建設業の倒産が急増している理由としては、次の点が挙げられます。

  • 建設資材の価格急騰とその他コスト増
  • 建設業界における人手不足
  • コロナ禍の融資に対する返済負担
  • 下請構造による中小企業の負担

 

建設資材の価格急騰とその他コスト増

2021年以降、原油価格の高騰や円安などの影響により、海外で製造されることが多い建設資材の価格が大きく高騰しています。

一般財団法人「建設物価調査会」の発表では、全国の建設資材価格は、2015年を100とした指数で、2025年3月には140.02026年3月には145.4と、大幅に上昇していることがわかります。

原材料が足りないと工事期間が延びてしまうため、原材料不足の状況下では、当初の計画通りの価格では採算が取れなくなってしまいます。


金利上昇
エネルギー価格の高騰
も、コストを押し上げる要因の一つです。

あらゆるコストが上昇する一方で、建設業では、発注者からの理解を得られにくいために、コストを価格転嫁しにくい現状があります。

そのため、資金的に余裕のない企業から倒産が増えている状況です。

 

建設業界における人手不足

高齢化・若者離れ

高齢による引退などでベテランの職人が減少傾向にあることに加え、3K(きつい・汚い・危険)とも呼ばれる仕事のイメージから若手離れは進んでいます。

帝国データバンクによると、人手不足が主な原因となる倒産は2025年には113件と、前年比14.1%も増加しました。

 

有資格者不足

建設業許可を得るために必要な専任技術者の不足は、建設業者にとって大きな課題。

資格者不足のため業務を進められず、廃業となる中小企業も少なくありません。

さらには、事業の後継者が不在であることによる倒産も増加しています。

同じく帝国データバンクによると、2025年には経営者の病気、死亡を主な要因とした倒産が78件と、2000年以降最多になりました。

 

賃上げ、DX化による人手不足への対策

このような人手不足の対策として挙げられるのが、賃上げやDXです。

しかし、賃上げは経営を圧迫し、倒産につながる可能性も。

またDXについては、資金がなく設備投資が難しい・人材を確保できない・現場の理解が得られないなどの理由から、あまり進んでいない実態があります。

 

コロナ禍の融資に対する返済負担

コロナ禍では、倒産抑制対策として実質無利子・無担保のコロナ融資(ゼロゼロ融資)が行われてきました。無利子ではあるものの、この融資は返済が必要です。

倒産件数が増えている要因としては、ゼロゼロ融資により倒産を免れていた企業に対して返済が開始されたことも影響しています。

2025年上半期においては、ゼロゼロ融資を受けていた会社の倒産は316件と、3年連続300件を超える結果になっています。

 

下請構造による中小企業の負担

建設業界は多重下請構造となっており、末端には利益がほぼ残らないこともあります。

近年は資材コストの負担が増えていますが、元請に対し十分に価格転嫁を求められていないことも、資金繰りの悪化につながっています。

 

建設業での倒産リスクと今後の見通し

建設業で倒産リスクのある企業

  • 低利益・資金不足:
    特に下請構造で価格転嫁ができず、キャッシュが枯渇するケース。

  • 高離職率:
    人手不足による事業継続の困難。環境改善による定着率向上が急務。

  • DXの遅れ:
    業務効率化が進まず、現代の建設業界で生き残るための競争力を喪失。

倒産リスクが高い企業の特徴は、「低利益による資金繰り悪化」「高離職率による人手不足」「DX停滞による効率不足」の3点。価格交渉力の弱い下請企業や、労働環境・IT活用を放置している企業は、業界で生き残ることが困難になります。

早急な環境改善とDX推進が不可欠です。

 

建設業の倒産、今後の見通しは?

今後、建設投資額は伸びると予想されていますが、資材価格やエネルギーコスト増、人手不足の問題は未だ見通しが立ちません。

さらに、下請に配慮した建設業法改正の影響を受け、体力のない小規模な元請が倒産してしまうリスクもあります。

 

今後もしばらく建設業の倒産リスクは高いまま推移すると考えられます。

 

建設業が倒産を回避するための対策

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原料高騰や人件費高騰などの価格転嫁ができないことも原因ですが、資材不足や人手不足、またそれにより工期延長も倒産の要因となります。

工事期間が延びると予定した日程での支払いが受けられず、資金繰りが悪化します。

 

資金繰りの悪化を避け、倒産を回避するための対策として、次の4点があげられます。

  • 資金繰りの見直し
    工期延滞や資材高騰を前提とした、余裕のある収支計画

 

  • 受注価格への転嫁
    赤字工事を避けるため、元請・発注者への価格交渉

 

  • 労働環境改善
    規制強化と人手不足に対応する、従来の働き方を抜本的な見直し

 

  • DX化による効率化
    IT活用による「時間」の創出

 

資金繰りの見直し

資材不足や人手不足以外にも、天候などの影響で工事期間が延びる可能性があります。

工事期間が延びると工事完了後の報酬が予定通り受け取れず延期中も人件費、水道光熱費などがかかります。

 

また、見積作成後に資材の価格が上がり、当初の計画より多くの資材費用がかかる場合もあります。対応としては、先を見越した資金繰り計画を立てることが有効です。

売掛金や買掛金を踏まえた営業収支をもとに、自社のキャッシュフローを正しく把握し、半年から1年先まで見越した収支計画を作成しましょう。

 

資金繰り悪化を防ぐには、資金繰り計画はもちろん、見積書など資金に関わる資料を綿密に作成し、利益率を正確に把握することが大切です。

どんぶり勘定による把握は危険なため、自社のキャッシュフローを正しく把握し、正確な利益率を管理するようにしましょう。

 

 

受注価格への転嫁

下請け業者にとって、資材価格高騰などによる価格の転嫁は交渉が難しい状況。
しかし、これだけ資材価格が高騰している状況では、赤字工事となる可能性も高いため、発注者・元請に対ししっかりと価格転嫁を要請する必要があります。

価格転嫁を交渉する場合は、明確な工事原価を示せる見積やシミュレーションを作成し、値上げの根拠を理解してもらうことが重要です。

 

労働環境改善

2024年4月から、建設業にも「働き方改革関連法」が適用され、時間外労働時間の上限規制が厳しくなりました。その影響は大きく、「2024年問題」と呼ばれる社会問題となっています。

2024年問題のほかにも、人口減少に伴う人手不足の問題があります。

有給取得や労働時間の短縮などの対策をするほか、予算や日程の厳しい工事の受注は見送るなどの対応も必要でしょう。

また、建設業の若手離れを防ぐためには、3Kのイメージを払拭し、クリーンで魅力的な環境作りとその発信を進めることも大切です。

 

DX化による効率化

人件費高騰や光熱費高騰などで利幅が少なくなるなか、工事原価のコスト削減には限界があります。DX化による作業の効率化も検討してみましょう。

DXの第一歩として積算見積などをデジタル化すれば、業務効率の向上が見込めます。

今まで拾い出しなどの業務を手作業で行なっていたのであれば、残業時間が減り、人件費の削減につながります。

 

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    見積作成時間を短縮し、人件費の大幅な削減に直結。

専用ツールの活用は、利益率を向上させ、経営を安定させるための最短ルートです。

 

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建設会社の倒産理由の多くは、「受注不足」ではなく「利益率の把握漏れ」です。

資材が高騰し、労務費も上昇し続ける今、数年前の感覚で積算を行うことは、自ら赤字を掘る行為に等しいといえます。

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建設業倒産の理由を把握し、早期の対策をしよう

建設業の倒産件数の増加の理由としては、建築資材や人件費の高騰、多重下請構造により建設費用を受注価格に転嫁できない問題があります。

さらに、原材料不足や人手不足によって工事期間が伸びてしまうと、当初予定していた工事費用の支払いも遅れて資金繰りが急速に悪化してしまうのも原因の一つ。

 

また、利益率の低さや離職率の高さ、DXの遅れが倒産リスクのある企業の共通点として挙げられます。建設投資額は伸びていくと予想されていますが、これらの構造的な課題も続くと見られており、早期の対策が重要です。

対策として最も重視したいのは、資金繰りの見直し。長期の資金繰りを計画することでキャッシュフローを把握し、工事期間の延長や人件費の高騰に対しても対応ができるようにしておきましょう。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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