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2025.05.26

造園施工管理技士の合格率・難易度は?試験対策のポイントも解説

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建設業界にはさまざまな資格があります。

その中の一つである「造園施工管理技士」は、造園工事や公園整備などの緑化事業に携わる方にとって非常に重要な資格です。

 

この資格を取得するには、技術検定試験に合格する必要がありますが、「合格率はどれくらいなのか」「難易度は高いのか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、造園施工管理技士の資格概要から合格率、難易度、そして合格するための勉強法などを解説します。

造園施工管理技士が松の木を剪定する様子

造園施工管理技士とはどんな資格?

造園施工管理技士は、造園工事や道路の緑化工事などの施工管理を正確かつ安全に行うための国家資格です。

国土交通省が監督する建設業法に基づく技術検定試験に合格することで取得できます。

 

建設業法では、一定規模以上の造園工事現場に際して、造園施工管理技士の配置が義務付けられています。

造園施工管理技士の資格は1級と2級に区分されており、1級取得者は「監理技術者」、2級取得者は「主任技術者」として現場に配置されることになります。

 

造園施工管理技士は、造園工事の計画・管理・品質確保において、重要な役割を担う専門資格なのです。

 

建設工事で配置が必要とされる監理技術者・主任技術者については、以下で詳しく解説しています。

主任技術者とは?資格や業務、専任・監理技術者との違い

監理技術者とは?資格や業務、専任・主任技術者との違い

 

造園施工管理技士の業務内容

造園施工管理技士は、公園や緑地の整備、道路の緑化、庭園工事、建築物付属園地の造園工事、屋上緑化など多種多様な現場で活躍します。

 

主な仕事内容は、整地や樹木の植栽、景石の据え付けなどにより庭園や公園、緑地などを築造したり、道路や建築物の屋上を緑化したりする工事の施工管理です。

施工管理では、現場の工程管理、品質管理、安全管理などを担当し、計画通りに工事が進むよう監督します。

 

造園工事業を含む建設業界では、近年人手不足が顕著です。

施工管理のスキルを持つ人材の需要も高まっていることから、造園施工管理技士の資格の将来性も高いと考えられます。

 

資格取得のメリット

造園施工管理技士の資格を取得することには、以下のようなメリットがあります。

 

実務の幅が広がる

造園施工管理技士資格を取得することで、より責任ある立場での業務が可能になります。

さまざまな造園工事に携わることができ、キャリアの選択肢が広がります

 

収入面での優遇

資格取得により監理技術者または主任技術者として業務に就くことで、資格手当の支給や昇進など、収入アップにつながる可能性があります

 

就職・転職に有利

施工管理のスキルを持つ人材は、建設業界での需要が高いです。

そのため、就職・転職活動でも高く評価されやすく、有利になると考えられます。

 

技術者としての信頼性向上

国家資格を持つことで、顧客や取引先からの信頼を得やすくなります。

 

造園施工管理技士試験の合格率から見る難易度

造園施工管理技士が大きな庭園を整備する様子

造園施工管理技士試験は、第一次検定第二次検定からなり、両方に合格することで資格が取得できます。

ここでは、試験の合格率を基に難易度を検証します。

 

1級・2級の合格率

まずは、1級・2級それぞれの試験の合格率を確認していきましょう。

 

1級造園施工管理技士の合格率

近年の1級造園施工管理技術検定の合格率は以下の通りです。

1級造園施工管理技士の合格率

 

1級の平均合格率は、第一次検定が約42%、第二次検定が約43%となっています。

 

2級造園施工管理技士の合格率

同期間の2級造園施工管理技術検定の合格率は以下の通りです。

2級造園施工管理技士の合格率

※令和5年度は、前期・後期合算データのみ

 

2級の平均合格率は、第一次検定が約53%、第二次検定が約47%となっています。

 

合格率のデータから見ると、そこまで大きな差はないものの、全体的に2級の方が1級よりも合格率が高い傾向にあります。

また、第一次検定の方が第二次検定よりも合格しやすいといえます。

 

難易度が高い理由

合格率だけ見ると40〜50%程度と難関資格と感じづらいかもしれませんが、以下の点から資格取得の難易度は比較的高いといわれています。

 

1. 出題範囲の広さ

造園施工管理技士の試験では、第一次検定の場合「土木工学等」「施工管理法」「法規」の科目が出題されます。

 

造園に関する専門知識だけでなく、工事全般に関わる幅広い知識が必要とされるため、難易度は高くなります。

 

2. 実務経験との関連性が深い

造園施工管理技士試験の中でも、特に第二次検定では実務に基づいた問題が多く出題されるため、実務経験が少ない場合は対応が難しい場合があります。

 

3. 受験資格の条件が厳しい

造園施工管理技士試験については、全体の受験資格が緩和され、第一次検定は年齢要件のみ(2級は満17歳以上、1級は満19歳以上)で受験できるようになりました。

 

第一次検定で技士補の資格は得られますが、第二次検定を受けるためには以下の実務経験が必要です。

 

【1級】第二次検定 受験資格

  • 1級第一次検定合格後、以下のいずれかの実務経験があること
    →実務経験5年以上/特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上/監理技術者補佐としての実務経験1年以上
  • 2級第二次検定合格後、以下の実務経験があること
    →実務経験5年以上(1級第一次検定合格者に限る)/特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上(1級第一次検定合格者に限る)

 

【2級】第二次検定 受験資格

  • 2級第一次検定合格後、実務経験3年以上(建設機械種目については2年以上)
  • 1級第一次検定合格後、実務経験1年以上

 

上記は、令和6年度からの新受検資格となります。

令和10年度までは、経過措置期間として、旧受検資格を選択することも可能です。

詳細は、国土交通省の「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります」をご覧ください。

 

受検時に実務経験がなかったとしても、第一次試験に合格すれば1級・2級それぞれ「1級造園施工管理技士補」「2級造園施工管理技士補」と「技士補」の資格を得ることができますので、まずはチャレンジしてみることをおすすめします。

 

造園施工管理技士試験合格に向けた勉強法

造園施工管理技士試験合格のためには、計画的な学習アプローチが大切です。

ここでは、効果的な学習方法と必要な学習時間の目安について解説します。

 

勉強方法

造園施工管理技士試験に向けた勉強方法には、以下のようなものがあります。

 

1. 独学での勉強

市販の参考書や過去問題集を活用した学習方法です。

 

メリットは自分のペースで進められることと、費用を抑えられること。

ただし、計画的に進めないと試験日に間に合わなかったり、疑問点が解決できなかったりする可能性があります。

 

独学では、特に過去問題の解説をしっかり読み込み、出題傾向を把握することが重要です。

 

2. 通信講座の利用

専門の通信講座を利用することで、体系的に学習を進められます。

講師による解説付きのテキストや動画講義、添削課題などがあり、独学より効率良く学習できるメリットがあります。

 

通信講座での学習は、仕事と両立しながら学習したい方に適しています。

 

3. スクールや講習会への参加

指定の会場や教室に足を運び、講習会や講座へ直接参加する方法です。

講師に直接質問できる環境で学習でき、特に第二次検定の記述式問題対策に効果的です。

 

ただし、日程が限られており、仕事との調整が必要になることがあります。

 

学習時間の目安

各レベルに必要とされる学習時間の目安は、以下のとおりです。

 

1級造園施工管理技士の場合

第一次検定と第二次検定の両方を合わせると、約300~400時間の学習時間が必要といわれています。

1日2時間の学習を継続できる場合、約5~6か月の期間が必要になります。

 

2級造園施工管理技士の場合

2級の場合は1級よりも範囲が限定的で、約200時間前後の学習時間が目安です。

1日2時間学習する場合、約3~4か月の学習期間が必要とされています。

 

ただし、これらはあくまで目安であり、実務経験の有無や基礎知識の程度によって個人差があります。

効率的に合格を目指すためには、自分の弱点分野を重点的に学習し、過去問を繰り返し解くことが重要です。

 

造園施工管理技士の合格率は4〜5割!難易度高めでも将来性有り

造園施工管理技士の技術検定は決して簡単ではありませんが、計画的な学習と適切な対策で合格を目指しましょう。

 

1級と2級の第一次検定に必要な受検資格は年齢要件のみですが、第二次検定からは実務経験が必要です。

 

実務経験の少ない方は2級から挑戦して段階的にステップアップしていくことをおすすめします。

ただし、第一次検定に合格すれば「技士補」の資格が得られるため、実務経験がない方もまずはチャレンジしてみましょう。

 

造園施工管理技士の資格は、造園工事業界でのキャリアアップに大きく貢献します。

計画的に準備を進め、ぜひ合格を勝ち取りましょう。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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