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建設工事では工事の作業そのものとは別に、工事をスムーズに進めるための仮設物もたくさん設置されます。
この仮設物の設置費用は、正しく分類し、積算しなければなりません。
そこで今回は、工事で活用される仮設物などにかかる費用「共通仮設費」について解説します。

積算における共通仮設費とは? 内訳を確認
工事を進めるために設置する足場や養生、仮設電気工事、仮設水道工事、仮設トイレなどの費用を「仮設工事費」といいます。
これらは工事が終わったら撤去する仮設設備です。
仮設工事費のうちの「共通仮設費」は、工事施工そのものに直接結びつくものではありませんが、工事全体を進めるために必要となる費用のことです。
各工事材料などを吊り上げるクレーンや、敷地周辺の仮囲い、現場事務所、ガードマンの警備費などが該当します。
共通仮設費の内訳
国土交通省「公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)」によると、共通仮設費の具体的な内訳には以下の9つがあります。
準備費
工事現場で工事の準備や後片付けに必要な費用です。
土地の調査・測量費用、整地、除草費用、運搬や処分にかかる費用なども含まれます。
仮設建物費
工事現場に建てる仮設事務所や仮設倉庫、作業員の休憩所などの設置費用や維持費、撤去費用などです。
工事施設費
工事をスムーズに進めるための工事用道路や仮囲い、歩道構台、場内通信設備などの設置や維持、撤去にかかる費用です。
環境安全費
安全標識や消火設備などの設置、隣接物との養生費や復旧費、安全管理の要員配置などにかかる費用です。
動力用水光熱費
工事を行う上で必要な電気設備や給排水設備の設置費用や電気・水道料金が該当します。
屋外整理清掃費
清掃やゴミの処分費用などです。
屋外や周辺敷地の後片付け費用、発生材や端材等の処分費用、除雪費用などが該当します。
機械器具費
測量機器・揚重機械器具・雑機械器具など、工事で共通して必要な工事用機械器具の費用が該当します。
情報システム費
情報共有や遠隔臨場、BIMなどを実現するシステム・アプリケーションの利用にかかる費用が該当します。
その他
材料や製品の品質管理試験の費用、そのほか上記の費用にあてはまらない費用が該当します。
積算における共通仮設費と直接仮設費の違いとは?
仮設にかかる費用は、その用途によって共通仮設費と直接仮設費の2つに分類されます。
共通仮設費
工事全体を進めるために共通して必要となる費用で、積算上は間接工事費に分類される費用。
例)工事現場全体を覆う仮囲い、現場事務所、仮設トイレ、仮設水道など
直接仮設費
工事の各作業に直接必要な仮設物の設置費用で、積算上は直接工事費に分類される費用。
例)足場、養生、墨出し、遣り方など
積算における共通仮設費と共通費の違いとは?
共通仮設費は共通費に含まれる費用の一つです。
積算における共通費とは、「一般管理費」「現場管理費」「共通仮設費」の3つを含む間接工事費の総称です。
民間工事では共通費のことを諸経費と呼ぶこともあります。
共通仮設費の算出方法、計算式も知っておこう

共通仮設費は、「個別の費用をそれぞれ積み上げて算出する方法」と、「直接工事費に対する共通仮設費率を用いて算出する方法」の2つがあります。
このうち、後者の共通仮設費率を用いる場合の計算式は以下の通りです。
共通仮設費の中でも、仮囲いや揚重機械の費用などは共通仮設費率には含まれないので、個別に算出したものを加えます。
工事の種類による共通仮設費率の算定式
国土交通省「公共建築工事共通費積算基準(令和8年改定)」に記載されている、工事の種類ごとの共通仮設費率の算定式は以下の通りです。
※Kr:共通仮設費率(%)、P:直接工事費(千円)、T:工期(か月)
※共通仮設費率を算定する場合の直接工事費(P)には、処分費を含みません。
◾︎新営建築工事
※直接工事費(P):1,000万円以上・50億円以下
◾︎改修建築工事
※直接工事費(P):300万円以上・10億円以下
※直接工事費(P):1,000万円以上10億円以下
※直接工事費(P):300万円以上・10億円以下
※直接工事費(P):1,000万円以上・10億円以下
※直接工事費(P):300万円以上・10億円以下
※直接工事費(P):500万円以上・5億円以下
なお、共通仮設費率は以前は異なる計算式で算出し、上限・下限が設定されていました。
令和5年度の改正により、共通仮設費率の上限・下限を設定する方式が廃止されています。
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共通仮設費は、率によって算出する費用だけでなく、工事条件に応じて個別に積み上げる費用もあります。
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積算における共通仮設費の内訳と算出方法を知ろう
積算における共通仮設費とは、工事施工そのものに直接的な関係はありませんが、工事全体を進めるために現場で共通して必要となる費用のことです。
現場事務所や仮設倉庫、電気水道設備など工事が終わったら撤去する仮設物や、工事をスムーズに進めるための準備、工事後の後片付けやゴミの処分費用などが該当します。
一方で、工事の作業に直接関係する仮設費を「直接仮設費」と呼びます。
また、共通仮設費は「共通費」と言葉が似ていますが、共通費は「一般管理費」「現場管理費」「共通仮設費」の3つを含む間接工事費の総称です。
共通仮設費は共通費に含まれるものの一つですので、混同しないように注意しましょう。
共通仮設費の算出方法には、個別の費用をそれぞれ積み上げて算出する方法と、共通仮設費率を用いて算出する方法の2つがあります。
国土交通省の積算基準を参考に、正確な計算を徹底しましょう。





