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積算の基礎知識

2022.12.16

塗装工事における塗料の設計単価とは?含まれるものや調べ方も解説

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

塗装工事にあたっては、塗料ごとに設計単価が設定されています。

これは、塗装工事にかかる費用の目安となるものです。

 

ただし、工事にあたっては設計単価に含まれない諸費用も含まれます。

適正な見積を出すためには、この点を正しく把握しておかなければなりません。

 

そこで今回は、設計単価とは何か、設計単価に含まれるもの・含まれないものなどについて詳しく解説します。

塗装工事で塗料の「設計単価」とは?調べ方もチェック

まずは、塗装工事の設計単価について、その意味と内容をご説明します。

 

設計単価とは

設計単価とは、塗装工事の施工に要する1㎡あたりの費用のことを指します。

この設計単価は、塗料の費用と人件費を合わせたもので、塗料メーカーが各塗料に対して設定し、施工価格の目安として公表しています。

 

塗装工事のメーカー希望小売価格のようなものだと考えると、わかりやすいでしょう。

そこから割引が適用されることが一般的です。

 

一般的に、施工業者が提示する見積価格は、設計単価の8割程度といわれています。

設計単価は発注者側も知ることができるため、一つの基準となる「設計単価の8割」を大きく超えるような見積価格を提示した場合は、「高すぎるのでは…?」という印象を持たせてしまい、受注につながらないといった可能性も考えられます。

 

設計単価として提示されている価格は、2回または3回塗りの塗装1㎡あたりの単価です。

また、その下地は新築で施工面積300㎡以上を基準に設定されています。

 

そのため、施工面積300㎡以下の規模の小さな塗装工事の場合は、実際にかかる費用は公表されている設計単価よりも割高になる可能性があります(300㎡以下の単価を公表しているメーカーもあります)。

 

塗料の設計単価の調べ方

設計単価はどのような方法で調べれば良いのでしょうか。

主な方法は、次の2つです。

  1. 塗料メーカーのWebサイトから情報を確認する
  2. メーカーや施工業者に問い合わせる

 

ほとんどの塗料メーカーでは、Webサイトで自社の塗料の設計単価を公表しています。

製品は同じでも、仕様や仕上げの種類、施工方法等によって設定単価が異なるので、希望の施工内容での単価を確認するようにしましょう。

 

また、設計単価は設計価格、材工価格等と表現されたり、1㎡あたりではなく1坪あたりで示されたりすることもあります。

坪で表現されている場合は1坪=約3.3㎡となるので、算出時は単位を間違えないよう気をつけましょう。

 

また、Webサイトで情報を得られない場合には、塗料メーカーや施工業者に電話やメールで問い合わせて、設計単価を教えてもらうという方法もあります。

この場合には、使用したい塗料や施工方法を間違えないよう正確に伝えることが大切です。

 

設計単価に含まれるもの・含まれないものは?工事費はどう計算する?

設計単価は、そのまま塗装面積を乗じて塗装工事の総額を算出できるものではありません。

なぜなら、設計単価には、工事に必要な費用項目全てが含まれているわけではないためです。

 

塗装工事に必要となる主な費用項目は、設計単価に含まれているものと含まれないもので、次のように分類できます。

 

【設計単価に含まれる費用項目】

  • 塗料の費用
  • 人件費
  • 工具代

 

【設計単価に含まれない費用項目】

  • 下地調整費用
  • 足場設置費用
  • 養生費用
  • 施工業者の利益
  • 交通費等諸経費
  • 法定福利費
  • 消費税

 

設計単価に含まれるのは塗料の費用と人件費、必要な工具代のみ

全体の工事費を算出するには、足場設置費用や養生費用なども積み上げて計算する必要があります。

 

工事費の全体像を把握するには

設計単価を確認できたら、それをもとに工事費の全体像を出していきます。

ここで必要になるのは、次の3つの情報です。

  • 設計単価
  • 塗装面積
  • 設計単価に含まれないその他費用

 

先ほどご紹介したように、設計単価に含まれるのは塗料代と人件費、必要な工具代のみで、それ以外の諸費用は含まれません。

 

諸費用についてはここでは掘り下げませんが、別途算出する必要があります。

諸費用に含まれる足場の見積については、「外壁・屋根塗装の足場面積の積算方法は?効率的に計算する方法もご紹介」で詳しくご説明しています。

 

塗装工事費の全体像は、次の式で把握することができます。

 

■設計単価×塗装面積+ 設計単価に含まれないその他費用

 

設計単価は1㎡あたりの塗装費用なので、実際に塗装する面積を乗じることで、その面積の塗装費用が算出できます。

 

ただし、お伝えした通り設計単価はメーカーの定価のようなものなので、実際にいくらで計算するかは施工業者が自由に決めることができます。

ここで、簡単な例を挙げてみましょう。

 

【例】設計単価3,000円/㎡、塗装面積が200㎡

■設計単価での計算:3,000円/㎡×200㎡=60万円

 

適正な見積価格は設計価格の8割程度といわれているため、施工業者側で設定する塗料の単価は2,400円前後が適正な範囲。

その場合、塗料の費用は【2,400円×200㎡=48万円】となります。

 

仮にその他費用が50万円だとしたら、最終的に発注者へ提示する適正な塗装工事の見積価格は【2,400円×200㎡+ 50万円=98万円】となります。

 

自由に価格を設定できるとはいえ、施工面積が小さいなど特別な条件がない場合に、設計単価を超えるような価格を設定すると、発注者の信頼を損ねてしまう可能性があります

 

塗装工事の設計単価はここに注意!

発注者から信頼を損なわない適正価格で塗装工事を受注するために注意したいポイントをご紹介します。

 

設計単価の内容を正しく理解する

見積の内容が適正かどうかを判断するためにまず重要なのが、設計単価の内容を正しく理解すること。

 

設計単価には何が含まれて何が別途必要になるのかをきちんと理解した上で、使用する塗料の設計単価を調べ、適正な見積を提示するようにしましょう。

 

設計単価に含まれている費用をその他の費用などにも含めてしまい重複してしまった…といったことにも気をつける必要があります

 

OEM塗料・オリジナル塗料に注意

大手メーカーの塗料の名前を変更して販売している塗料を、OEM塗料と呼びます。

また、これをOEM塗料ではなく、自社のオリジナル塗料として扱う業者もあります。

 

このようなOEM塗料やオリジナル塗料の場合、設計単価を公表していないケースも。

 

信頼性のある見積を提示するという意味でも、きちんと根拠となる設計単価が公表されているような、公明性が保たれた塗料を選ぶことが大切です。

 

塗装工事の積算は積算見積ソフト「楽王シリーズ」で効率的に!

塗装工事の見積では、設計価格に含まれるもの・含まれないものを正しく理解した上で、設計価格に含まれない足場費用や養生費用、法定福利費等、多くの項目を正しく積み上げていく必要があります。

この作業を効率的に行うには、拾い出し・積算見積ソフト「楽王シリーズ」の活用をぜひご検討ください

 

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近年は塗料の価格も上昇傾向に。

積算見積ソフトを導入すれば、急な価格の変動があった場合にも対応しやすいですね。

 

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塗装工事の設計単価とは1㎡あたりの塗料価格と人件費

塗装工事の設計単価とは、1㎡の塗装にかかる費用のことです。

これはメーカーが塗料ごとに設定・公表しており、この価格が適正な見積価格を把握するヒントになります。

 

設計単価に含まれるのは使用する塗料の費用と人件費、必要な工具代だけで、塗装工事に必要な足場費用や養生費用、法定福利費等の諸費用は含まれません。

塗装工事の見積価格を提示するには、諸費用もきちんと相場を押さえて計算していく必要がありますよ。

 

塗装工事をはじめとした工事の見積では、多数の項目を積み上げて工事費を算出する積算を行わなければなりません。

この作業を効率的で正確にするのが、積算見積ソフト。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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