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積算の基礎知識

2021.12.07

積算に重要な歩掛とは?計算や使用の注意点・メリットをチェック

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この記事は約4分ぐらいで読めます。

こんにちは!ITの力で建設業界に貢献するアークシステムです。

 

工事費用の見積を出すために、材料費や労務費などを計算し、積み上げていく作業を積算といいます。

 

この積算で重要となるのが、歩掛(ぶがかり)という数値です。

あまりなじみのない言葉ですが、正確な積算・見積作成のためには欠かせないものなんです。

 

今回のコラムでは、歩掛とはなにかについてわかりやすく解説します。

積算・見積で歩掛が重要な理由や、歩掛の計算・設定方法、歩掛を使用する際の注意点やメリットなどをお伝えしますね。

建設現場の責任者

 

歩掛とは?積算において重要な理由を確認!

歩掛(ぶがかり)とは、作業ごとにかかる手間を数値化したものです。

工事費用の見積を出すために必要な積算作業で、歩掛の使用は欠かせません。

 

材料費の算出は「材料単価×数量」と分かりやすいですが、工賃を含む労務費はどのように算出をするかご存じでしょうか?

作業時間だけを基準に算出してしまうのは問題があります。
例えば、難易度が高い5時間の工事と、難易度の低い10時間の工事では、難易度を考慮して費用を計算する必要があります。
また、熟練の職人なら2時間、新人なら4時間かかる工事ではどうでしょうか?

 

このように作業時間だけでは計れない、
作業現場や材料、施工方法や難易度などで異なる作業量を設定しているのが歩掛です。

 

作業量に関する基準を設けずに「なんとなくこれくらい」で積算・見積を作成していては、適正価格がつけられずに「思っていた以上に手間のかかる工事で、終わってみたら赤字だった!」ということが起こり得ます。

また、他社と価格が違うと指摘されたときにも根拠が提示できず、受注をもらえなかったり信頼を失ったりする可能性もあります。

 

工事費用の積算・見積に歩掛を用いて算出することで、「なんとなくこれくらい」の価格設定を防ぎ、明確な根拠をもとに適正価格を設定することができるのです。

 

歩掛の計算方法や使用の際の注意点を知っておこう

歩掛から求める工数の単位は「人工(にんく)」で、1人工は1人の作業員が1日(8時間)でできる作業量となります。

 

1人の作業員が行う作業時間から人工を計算する方法は以下の通りです。

 

●人工=(1人×必要作業時間)÷8時間

 

たとえば、作業員1人で2時間かかると想定されるA作業は、
(1人×2時間)÷8時間=0.25人工 となります。

歩掛に数量をかけ、さらに労務単価(作業員の報酬単価)をかけたものが、労務費として算出されます。

 

ただし歩掛は、現場や材料の種類、作業の内容・難易度によって異なります。

企業ごとにそれぞれ設定するものですが、多くの企業では国土交通省が設定している「公共建築工事標準単価積算基準」を参考に設定しています。

 

公共建築工事標準単価積算基準では、材料の種類に加えそのサイズ別などでも細かく「標準歩掛」が設定されています。

国土交通省のホームページで無料で閲覧できるため、確認してみてくださいね。

 

ただし、実態調査や技術革新により改定される場合があるので注意しましょう。

 

さらに、現場環境や条件、作業員の技術によっても実際の歩掛は異なります。

柔軟に設定を調整することで、できるだけ正確な積算・見積ができるでしょう。

 

積算において歩掛を使用するメリットも詳しくチェック

ヘルメットをかぶる作業員

適切な歩掛を使用して積算すれば、正確な労務費を見積ることができます。

 

先ほどもご紹介したとおり、正確な労務費を見積ることができれば、適切な価格を提示することができ、赤字工事やお客様から信頼を失うリスクを避けることができます。

 

また、歩掛は作業時間を見積る材料にもなります。

 

たとえば、作業員1人で2時間かかるA作業は、歩掛が0.25人工でした。

同じ現場でA作業を10カ所行うとすると、0.25×10=2.5人工。

この場合の作業時間は 2.5人工×8時間=20時間 と見積もれます。

 

正しい工数や手間を把握することで、適切なスケジュールを組むことができ、大きな工事案件でもスムーズに進行することができるでしょう。

 

材料や作業ごとに異なる歩掛は、積算の手間を増やし、見積作成の大変さを増やしている要因のひとつです。

参照数値や計算箇所が多いほど、ミスが起こる可能性も増えてしまいます。

積算見積ソフトはそんなミスや手間を軽減し、作業を効率化することが出来るので、お悩みを抱えている方は導入を検討してみると良いでしょう。

 

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歩掛とは何かを理解して、正確な積算・見積を作成しよう!

歩掛とは、作業ごとにかかる手間を数値化したものです。

1人工で、作業員1人が1日(8時間)にできる作業量を表します。

 

ただし歩掛は、現場や材料の種類、作業の内容・難易度によって異なります。

 

企業ごとに設定するものですが、国土交通省が設定している公共建築工事標準単価積算基準を参考にしている企業が多いです。

 

1つの作業ごとに異なる歩掛が設定されるので、労務費の積算はとても手間がかかる煩雑な作業です。

しかし、正確な積算・見積をするためには、歩掛の使用は欠かせません!

積算・見積を効率的に進めるためにも、積算見積ソフトの導入を検討してはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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