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積算の基礎知識

2026.07.14

積算に重要な歩掛とは?計算方法や注意点・メリットをチェック

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献するアークシステムです。

 

工事費用の見積を出すために、材料費や労務費などを計算し、積み上げていく作業を「積算」といいます。

 

この積算の中でも労務費の算出において重要となるのが、「歩掛(ぶがかり)」という数値です。

あまりなじみのない言葉ですが、正確な積算見積の作成、そして利益につなげていくための提案には欠かせないものです。

 

今回は、歩掛とは何なのかについてわかりやすく解説します。

また、積算見積で歩掛が重要な理由や、歩掛の計算・設定方法、歩掛を使用する際の注意点やメリットまで、詳しくお伝えします。

建設現場の責任者

歩掛とは?積算において重要な理由を確認!

「歩掛(ぶがかり)」とは、工事を行う際に必要となる材料や労務、機械器具などの所要量を数値化したものです。

そのうち、労務に関する歩掛は、平均的な能力を持つ作業員による標準的な作業量を示し、労務費を算出するための基準値となります

本記事では、この労務歩掛を「歩掛」と表記します。

工事費用の見積を出すために必要な積算作業において、労務費を適切に算出するためには、歩掛の使用が欠かせません。

 

労務費は以下の式で計算します。

労務費=歩掛×施工数量×労務単価
※作業員1人1日あたりの標準的な人件費のこと

歩掛と施工数量を掛けることで、「工事に必要な作業量」を算出できます。

そこに労務単価を掛ければ、労務費がわかります。

 

歩掛を使用せずに労務費を算出しようとすると、作業の難易度施工条件、作業員の熟練度などを、見積担当者が判断しなければなりません。

 

例えば、同じ作業でも、熟練した職人なら2時間、新人作業員なら4時間かかることがあります。

また、同じ施工数量であっても、高所や狭所などの条件によって必要な作業量が変わる場合があります。

 

こうした違いを感覚だけで判断すると、作業員の配置や担当者によって見積金額がばらついてしまいます。

 

平均的な作業能力を基準とした歩掛を用いて計算を行えば、工事費用の積算見積において、施工条件をふまえて補正しながら、明確な根拠をもとに適正価格を設定することができます

基準を設けずに「なんとなくこれくらい」で積算見積を作成していては、適正価格がつけられません。

最終的な赤字につながったり、価格の根拠を提示できないことで信頼を失ったりするリスクを負う可能性もあるため、それを避けるためにも歩掛の活用は重要です。

 

歩掛を使った計算方法や使用の際の注意点を知っておこう

ここからは、歩掛を使った具体的な労務費の計算方法と、歩掛使用時の注意点についてご説明します。

 

歩掛を使った労務費の計算方法

前章でご紹介したように、労務費は「歩掛×施工数量×労務単価」の計算式で算出されます。

そしてこの式の前半、「歩掛×施工数量」で算出できる「必要作業量」は、「人工(にんく)」という単位で表します。

 

人工は人数という意味ではなく、「必要な作業量を表す単位である」ということを理解しておくことが重要です。

「1人工」は1人の作業員が1日(8時間)でできる作業量で、2人で4時間の作業でも同じく「1人工」となります。

算出した人工に労務単価を掛けた数字が、労務費です。

 

また人工は、「歩掛×施工数量」の他にも、1人の作業員が行う作業時間から「(1人×必要作業時間)÷8時間」という計算式でも算出することができます。

例えば、作業員1人で2時間かかると想定される作業は、(1人×2時間)÷8時間=0.25人工 となります。

そこに労務単価(作業員1人1日当たりの基準単価)をかけたものが、労務費として算出されます。

 

歩掛使用時の注意点

歩掛は、現場や材料の種類、作業の内容・難易度によって異なります。

 

企業ごとにそれぞれ設定するものですが、多くの企業では国土交通省の「公共建築工事標準単価積算基準を参考に設定しています。

公共建築工事標準単価積算基準では、材料の種類に加え、そのサイズ別などでも細かく「標準歩掛」が設定されています。

 

標準歩掛は、実態調査や技術革新により改定される場合があるため、常に最新版を確認するよう注意しましょう。

 

とはいえ、標準歩掛はあくまで一般的な施工条件を前提とした基準値です。

現場環境や条件、作業員の技術によって、歩掛は異なります。

柔軟に設定を調整し、できるだけ正確な積算見積を行うことが重要です。

 

さらに、工事後には見積人工と実績人工を比較し、差が大きい作業の歩掛を次回見積で修正するようにしましょう。

そうして過去工事の作業人数・作業時間・施工数量を記録していけば、「実績人工÷施工数量」で自社歩掛を算出することも可能になります。

 

また、労務費の計算に欠かせない労務単価は職種や地域によって異なり、国土交通省の「公共工事設計労務単価表※令和8年3月〜」から確認することができます。

こちらも標準歩掛と同じく、常に最新版を適用するよう気をつけましょう。

 

 

積算において歩掛を使用するメリット・デメリットもチェック

ヘルメットをかぶる作業員

積算における労務費算出で歩掛を使用することには、以下のメリット・デメリットがあります。

 

歩掛を使用するメリット

歩掛の使用は、以下のような面で建設業者にとってメリットがあります。

 

労務費を正確に見積ることができる

適切な歩掛を使用して積算すれば、正確な労務費を見積ることができます。

 

正確な労務費を見積ることができれば、適切な価格を提示することができ、見積内訳や価格根拠も説明しやすくなります。

結果として、赤字工事やお客様から信頼を失うリスクを避けることができます。

 

作業量を数値化し、スケジュールを組みやすくなる

歩掛は、作業時間を見積る材料にもなります。

 

たとえば、ある作業の歩掛が0.25だとすると、同じ現場でその作業を10カ所行う場合、必要作業量は0.25×10=2.5人工。

この場合の作業時間は 2.5人工×8時間=20時間 と見積もれます。

また、複数人で作業する場合は「総人工÷配置人数」で日数を算出することも可能です。

 

正しい工数や手間を把握することで、適切なスケジュールを組むことができ、大きな工事案件でもスムーズに進行することができるでしょう。

 

歩掛を使用するデメリット

歩掛の使用には、デメリットがある点にも注意が必要です。

 

材料や作業ごとに異なる歩掛は、積算見積作成の負担を増やす要因の一つです。

現場ごとの補正が必要であり、標準値の更新確認も常に行わなければなりません。

また、運用・記録にも手間がかかるでしょう。

 

さらに、参照数値や計算箇所が多いほど、ミスが起こる可能性も増えてしまいます。

 

 

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歩掛は、あくまで適正な積算見積を作るための手段です。

しかし、手書きや複雑な表計算シートで計算をしていては、参照数値の多さからミスも起きやすく、時間ばかりがかかってしまいます。

 

肝心の「利益の検討」が後回しになっては本末転倒ではないでしょうか。

「正しい歩掛」を出すことそのものがゴールではなく、それを「利益」につなげてこそ実務です。

 

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歩掛を理解して正確な積算見積を作成しよう

歩掛とは、作業ごとにかかる手間を数値化したものです。

歩掛は、現場や材料の種類、作業の内容・難易度によって異なります。

企業ごとに設定するものですが、国土交通省が設定している公共建築工事標準単価積算基準を参考にしている企業が多いです。

 

歩掛を活用することで、労務費を正確に見積れるだけでなく、作業時間の見積からスケジュールの精度も高めることができます。

一方で、1つの作業ごとに異なる歩掛が設定されるため、現場ごとの補正や標準値の更新確認など運用の手間がかかり、参照数値が多い分ミスのリスクも伴う点には注意が必要です。

しかし、正確な積算見積をするためには、歩掛の使用は欠かせません。

積算見積を効率的に進めるためにも、歩掛の管理・活用まで効率化する積算見積ソフト「楽王シリーズ」の導入を検討してはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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