こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。
建築工事を進める中で、当初の契約に含まれない追加工事が発生することがあります。
追加工事の「言った言わない」トラブル、どう対応されていますか?
実は、追加工事であっても請負契約書の作成は法律上の義務とされています。
だからこそ、着工前に工事内容や金額の根拠となる見積を素早く固めておくことが、
この義務を確実に果たす鍵になります。
今回は、追加工事に計請負契約書が必要な理由から、作成のポイント、注意点までわかりやすく解説します。

目次
追加工事で請負契約書が必要な理由
追加工事は、地盤や構造の予測困難な事態、施主からの要望、法律の改正など、
さまざまな理由で発生します。
ここでは、追加工事がトラブルになりやすい理由と、請負契約書の作成が法律上の
義務とされている根拠について解説します。
追加工事が発生しやすい主なケースとは
追加工事は、主に次の3つのケースで発生します。
地盤や構造に関する予測困難な事態
解体工事や基礎工事を進める中で、想定していなかった地盤の軟弱さや既存建物の構造上の問題が見つかることがあります。
このような場合、当初の計画にはない補強工事や撤去工事が必要になります。
施主からの追加要望
工事が進む過程で、施主の要望が変わることもあります。
例えば「窓をもう1か所増やしたい」「収納棚を備え付けたい」といった希望が出てくる場合です。
法律や建築基準の改正
建築業界は法律の影響を大きく受ける業界です。
建設業法や労働安全衛生法などが改正された場合、新たな基準に対応するための追加工事が必要になることもあります。
追加工事がトラブルに発展しやすい理由
追加工事は、本工事とは別に新たな合意が必要になるため、トラブルが起きやすい傾向があります。
特に多いのが追加工事の依頼が口頭で行われてしまうケースです。
現場で「これもお願いできますか?」と言われ、その場で了承してしまうと、後から金額や工期について認識の食い違いが生じやすくなります。
また、誰が追加工事の合意権限を持っているのかが曖昧なまま進んでしまうことも、
トラブルの一因です。
施主は現場の担当者に伝えたつもりでも、その情報が正式な契約変更として処理されていない、というケースも少なくありません。
設計の変更が絡む追加工事については、特に注意しましょう。
追加工事も請負契約書の作成は法律上の義務
民法上では、請負契約は口頭でも成立するとされています。
しかし、請負契約を締結する際には契約書を作成しなければならないことが、建設業法第19条第1項で義務付けられていますので注意しましょう。
この義務は、追加工事についても変わりません。
建設業法第19条第2項では、契約内容に変更があった場合、その変更内容を書面に記載し、相互に交付することが定められています。
契約書を作成しなかった場合のペナルティー
建設業法に違反した場合、契約自体が無効になるわけではありません。
しかし、行政庁から指示や勧告を受ける可能性があり、指示に従わなければ営業停止などの行政処分につながることもあります。
また、行政処分以外にも、施主から「追加工事を依頼した認識はない」と主張され、追加工事分の代金を支払ってもらえなくなるケースもあります。
工期が延長した場合には、施主から損害賠償を請求されるおそれもあるため、注意が必要です。
追加工事の請負契約書作成のポイントと契約締結の流れ

追加工事の請負契約書を作成する際は、押さえておくべき記載項目があります。
ここでは、契約書に記載すべきポイントと、実際に契約を締結するまでの流れを順番に解説します。
追加工事の請負契約書に記載すべき項目
追加工事の請負契約書には、以下の項目を明確に記載することが重要です。
【工事内容】
追加工事の名称や具体的な作業内容を、誰が見てもわかるように詳細に記述しましょう。
【工事代金】
追加分の代金やその内訳、単価を具体的に記載します。
【工期】
追加工事によって工期が延長されるか、延長する場合はその期間を明記しましょう。
【支払条件】
支払いの時期や方法、分割払いの場合はその詳細を定めておきます。
これらの項目を漏れなく記載することで、後々の認識のズレを防ぐことができます。
なお、契約金額によっては収入印紙の貼付も必要になります。
追加工事での契約締結までの流れ
追加工事の契約は、主に3つのステップで進めます。
着工前に以下の流れを終えておくことが、トラブル防止の基本です。
まずは、追加工事が必要になった理由や工事内容、見積金額を施主に丁寧に説明します。
見積額や工期について、施主の合意を得ます。
すぐに合意が得られない場合は、交渉を重ねて双方が納得できる内容に調整しましょう。
合意ができたら、契約書に双方が署名または記名押印を行い、それぞれ1部ずつ保管します。
追加工事における注意点

追加工事を進める際には、契約書の作成以外にも注意点がいくつかあります。
ここでは、特に注意しておきたい4つのポイントを紹介します。
着工前に契約変更を済ませておく
追加工事は、着工前に契約変更の手続きを終わらせておくことが原則です。
工事が進んでしまった後に契約書を作成しようとすると、要望が通りにくくなり、
不利な条件を受け入れざるを得なくなることもあります。
追加工事が必要だと判断した時点で、できるだけ早く施主に説明し、合意を取るようにしましょう。
追加工事の内容が確定できない場合の対処法
追加工事の代金額は、原則として別途の追加工事契約書で確定させるのが基本です。
しかし、現場の状況によっては、内容の確定に時間がかかり正式な契約書の取りまとめに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
このような事態に備え、当初の請負契約書の段階で「追加工事契約書が未作成の場合の取り扱い」を定めておくことがポイントです。
具体的には「受注者が追加代金についての見積書を発注者に送付し、発注者が1週間以内に異議を述べなければ、その内容を承諾したものとみなす」といった条項を盛り込む方法があります。
こうしておくことで、正式な追加工事契約書の締結が後回しになってしまった場合でも、追加工事代金を請求できる根拠を確保できます。
ただし、このような条項はあくまで保険的な位置づけです。
できる限り早期に、正式な追加工事契約書を取り交わすことを心がけましょう。
工期への影響と引き渡し日は必ず書面で再確認する
追加工事が発生すると、工期が延長されることも多くあります。
工期が変わる場合は、変更後の引き渡し日を契約書に明記しておきましょう。
引き渡し日の認識が施主とずれていると、完成後の入居や営業開始のタイミングにも
影響し、トラブルに発展する可能性があります。
口頭だけの確認ではなく、必ず書面に残しておくことが安心につながります。
現場判断での追加工事は厳禁とする
現場の担当者が、その場の判断で追加工事を受けてしまうケースも見られます。
しかし、誰が合意権限を持っているのかが不明確なまま工事を進めると、後から
「会社としては承諾していない」というトラブルになりかねません。
追加工事の依頼があった場合は、必ず会社として正式な手続きを踏み、契約書を取り交わすルールを徹底しましょう。
根拠のある拾い出し・積算見積で追加工事のトラブルを防ぐ!

追加工事のトラブルを防ぐ鍵は、「ルール化」だけでなく「システム化」にあります。
どんなに社内で「追加工事が発生したら必ず請負契約書を交わすこと」とルールを決めても、現場が多忙であれば、見積の作成や契約手続きが後回しになり、結局どんぶり勘定のまま完工してしまう……というケースは後を絶ちません。
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