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積算の基礎知識

2024.09.18

建設業経理士の試験の難易度(合格率)を詳しく解説!

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建設業の経理に関する資格に、建設業経理士というものがあります。

この資格は、建設業界への就職や評価向上に役立つもの。

取得により、専門性の高い建設業の経理業務担当者として重宝され、活躍できる可能性があります。

 

今回は、建設業経理士の概要と資格を取るための試験について、難易度や受験資格、試験内容などの点からわかりやすく解説します。

計算

建設業経理士とは?

建設業経理士とは、建設業の会計業務に関する資格のこと。

一般財団法人建設業振興基金により運営される「建設業経理検定試験」に合格した者に与えられる民間資格です。

 

建設業の会計は、一般的な会計と仕組みや勘定科目が異なります。

専門用語も多く、会計処理ではその意味を理解しておかなければなりません。

建設業で経費・会計実務を担うためには、専門的な知識が必要なのです。

 

建設業経理士は、その知識を有することを証明する資格です。

一般的な会計に関する簿記資格の建設業界版であると考えると良いでしょう。

建設業経理士の資格を取得することで、建設会社の経理・会計担当として活躍の場が広がります。

 

建設工事は長期に及ぶものも多いですが、その中で継続的に損益を管理していくことは、非常に重要な仕事です。

工事のお金の流れをきちんと管理し、建設会社が確実に利益を上げていくために、建設業経理士の知識は大きく役立つでしょう。

 

建設業経理士資格は、1級〜4級までの4種類に分類されます。

合格者に与えられる称号は級によって異なり、1級・2級では「建設業経理士」3級・4級では「建設業経理事務士」となります。

 

また、1級については、財務諸表・財務分析・原価計算の3科目に分かれており、それぞれ試験を受けなければなりません。

1級を取得するには、これらすべての科目に5年以内に合格する必要があります。

 

建設業には、経理・会計のほかにもさまざまな仕事があります。

詳しくは「建設業の仕事の種類は?その内容や今後期待できる職業もご紹介」で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

建設業経理士の資格を取るメリット

建設業経理士の資格取得には、次のメリットが期待できます。

  • 建設業界への就職や転職が有利になる
  • 昇給や昇進につながる可能性がある
  • 経営事項審査において加点を受けられる(1級・2級のみ)

 

建設業経理士の資格を取得しておけば、建設会社の経理・会計担当者として採用してもらえる可能性が高くなります。

また、資格取得により資格手当が出されたり、その知識を評価され役職者に昇進したりすることもあるでしょう。

 

また、建設業経理士の1級・2級資格については、経営事項審査の加点対象となっています。

経営事項審査とは、公共工事の請負にあたって必ず受けなければならない審査のこと。

 

この審査の結果は点数で表されますが、所属する建設業経理士1級・2級資格者の人数により、会社は点数の加点を受けられます。

建設業経理士の資格保有者が多く所属することは、公共工事の請負に有利になるという点で、会社にとってもメリットといえるでしょう。

 

建設業経理士の資格取得がおすすめな人

建設業経理士の資格取得は、建設業界で経理・会計の仕事に就きたい方にぜひチャレンジしてもらいたい資格です。

専門知識を有することを証明できるので、建設会社の経理・会計担当者の就職には有利に働くことも多いでしょう。

 

また、簿記の資格をお持ちの方なら、建設業経理士の資格を取得することで、スキルの幅を広げることができます。

簿記の知識がベースにあれば、建設業経理に関することは理解しやすく、試験に向けた勉強もスムーズに進むでしょう。

 

さらに、行政書士を目指す方すでに行政資格を取得している方が、建設業経理士の資格取得を目指すケースも。

行政書士として各建設企業の申請を行う際の財務諸表関連の手続きに、建設業経理士の知識が役立ちます。

 

建設業経理士の難易度(合格率)は?

建設業経理士

近年の建設業経理士の合格率は以下のとおりです。

【1級】
財務諸表 財務分析 原価計算
第30回(2022年3月13日実施) 20.4% 23.5% 12.0%
第31回(2022年9月11日実施) 21.2% 44.5% 15.2%
第32回(2023年3月12日実施) 21.8% 22.1% 21.7%
第33回(2023年9月10日実施) 39.4% 40.0% 20.0%
第34回(2024年3月10日実施) 36.8% 45.8% 20.1%

 

【2級】
第30回(2022年3月13日実施) 44.8%
第31回(2022年9月11日実施) 33.8%
第32回(2023年3月12日実施) 35.4%
第33回(2023年9月10日実施) 42.2%
第34回(2024年3月10日実施) 47.7%

 

【3級】
第38回(2019年3月10日実施) 64.3%
第39回(2021年3月14日実施) 70.4%
第40回(2022年3月13日実施) 58.3%
第41回(2023年3月12日実施) 66.6%
第42回(2024年3月10日実施) 65.3%

 

【4級】
第38回(2019年3月10日実施) 78.5%
第39回(2021年3月14日実施) 86.5%
第40回(2022年3月13日実施) 77.8%
第41回(2023年3月12日実施) 75.4%
第42回(2024年3月10日実施) 79.1%

 

建設業経理士資格は、級が上がるにつれ合格の難易度も上がります。

 

3・4級の合格率は比較的高いものの、2級になると合格者は全体の半分以下となり、1級では合格率10〜20%の回も少なくありません。

一般的に「建設業経理検定試験は簿記試験より難しい」といわれているとおり、特に上級の難易度は高いといえるでしょう。

 

また、1級を取得するには、難易度の高い3科目それぞれに合格する必要があります。

これも、建設業経理士1級の難易度を高めている理由の一つです。

 

建設業経理士の受験資格や試験内容をチェック!

建設業経理士の資格試験について、受験資格や試験内容、勉強のポイントを詳しくみていきましょう。

 

建設業経理士の受験資格・試験内容

建設業経理士の資格試験の受験資格や試験内容は以下のとおりです。

 

【受験資格】

特になし(ただし1級とほかの級の同日受験は不可)

 

【試験内容】

  • 1級:建設業原価計算、財務諸表、財務分析
  • 2級:建設業の簿記、原価計算、会社会計
  • 3級:建設業の簿記、原価計算
  • 4級:簿記のしくみ

 

【試験実施日】 

3月と9月(級によって開催のない期あり)

 

【試験地】

北海道から沖縄まで全国47地区(上期)または51地区(下期)

※2024年の場合

※級による受験地の制限あり

 

【解答方式】

記述方式(論述や計算問題あり)

 

【受験手数料】

  • 1級:1科目8,120円、2科目11,420円、3科目14,720円
  • 2級:7,120円
  • 3級:5,820円
  • 4級:4,720円
  • 2級・3級同日:12,620円
  • 3級・4級同日:10,220円

 

【合格基準】 

正答率70%以上

 

どの級を受験するかによって、受験日や試験地は異なります。

受験にあたっては、必ず建設業経理検定の公式サイトから最新の情報を確認するようにしましょう。

 

建設業経理士資格取得に向けた学習方法

建設業経理士の資格取得に向けた学習方法としては、独学通信講座の2種類が挙げられます。

建設業経理の知見がない人でも、3・4級であれば市販のテキストや問題集を使って、独学で合格を目指すことは可能でしょう。

 

1・2級については、きちんと基礎を固めてから時間をかけて勉強しなければ、合格が難しいといえます。

上級を目指すのであれば、専門学校や通信教育などでしっかり学ぶのもおすすめです。

 

建設業経理士の試験対策としての学習は、一般的な簿記と異なる勘定科目に慣れていくのがポイント。

簿記取得者も特殊な勘定科目には苦戦するかもしれませんが、繰り返し問題を解きながら出題範囲の内容をしっかり記憶に定着させていくことが大切です。

 

建設業経理士の難易度は高め!リピート学習で勘定項目に慣れよう

建設業経理士は、建設業の経理・会計に関する民間資格です。

特有のルールを有する建設業経理に特化した内容になっており、建設業界での就職や待遇が有利になったり経営事項審査で加点を受けられたりといったメリットを得ることができます。

 

建設業経理士は1級〜4級に分かれ、さらに1級は3つの科目から構成されています。

このうち、3・4級の合格率は比較的高いですが、1・2級の合格率は50%以下で、1級には合格率1〜2割程度の科目もあります。

上級であるほど、合格の難易度は高くなるといえるでしょう。

 

建設業経理士の試験に合格するには、専用のテキストや問題集を用い、計画的に学習を行う必要があります。

繰り返し学習することで通常の簿記と異なる勘定項目に慣れ、記憶を確実に定着させていくようにしましょう。

 

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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