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2024.07.22

玉掛けには資格が必要?仕事内容や講習について解説

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建設現場では、作業員はさまざまな重機を操り、工事を進めていきます。

その中でも、工事を安全かつ効率的に進めるために重要なのが、「玉掛け」と呼ばれる作業です。

 

玉掛けには高い技術が必要で、一定の吊り上げ荷重以上のクレーンへの玉掛けは、資格保有者しか実施できません。

 

では、玉掛けとはどのような作業で、どのような資格が必要なのでしょうか。

 

今回は、玉掛けの概要と実施にあたって必要とされる資格について、わかりやすく解説します。

玉掛け

玉掛けとは?仕事内容や活躍の場を紹介

まずは、玉掛けとはどのような作業を指すのか、詳しくみていきましょう。

 

玉掛けとは

玉掛けとは、クレーンのフックに荷物を掛けたり外したりする作業のことです。

 

建設現場や倉庫では、木材や鋼材などの重い荷物を移動させたり、高所へ上げたりする必要が生じます。

その際には、荷物の運搬装置を有するクレーンを使用します。

クレーンの先のフックに荷物を掛けて運ぶことで、効率的に荷物を運搬することができます。

 

そして、そのための作業のひとつが玉掛けです。

クレーンの先に荷物を掛け外しする玉掛けがうまくいかないと、荷物が途中で落下し、事故が起こる恐れもあり危険です。

 

このようなリスクを避けるため、玉掛けは、玉掛け作業者とクレーンを運転するオペレーターが互いに合図を確認しながら慎重に行われます。

また、安全な玉掛けには専門知識が必要であることから、一部の玉掛け作業には資格も必須とされています。

 

建設業の仕事には、玉掛け以外にも多くの種類があります。

詳しくは「建設業の仕事の種類は?その内容や今後期待できる職業もご紹介」をご一読ください。

 

玉掛けの流れ

玉掛け作業は、次の流れで進められます。

  1. 吊り荷にスリングをかける
  2. クレーンを誘導する
  3. フックに荷物を固定する
  4. オペレーターに持ち上げの合図を行う

 

まずは、クレーンに吊るす吊り荷にスリングを掛けます

 

スリングにはロープやワイヤー、チェーンなど複数の種類がありますが、その中から吊り荷に適したものを選びます。

荷重と重心を計算しながら、安全なやり方でスリングを掛けることも大切です。

 

スリングを掛け終えたらクレーンを呼び、クレーンのフックが吊り荷の真上に来るよう誘導します。

 

フックに吊り荷を固定したら、クレーンのオペレーターに合図を送り、荷物の持ち上げを指示します。

 

数十センチ持ち上げて安全を確認できれば、そのまま荷物を運搬してもらいます。

 

玉掛けに必要な資格とは?

点検

建設現場などで玉掛け作業を行うためには、資格が必要な場合があります。

資格を得るのに必要なのが、「玉掛け技能講習」または「玉掛け特別教育」の受講です。

 

ただし、どちらの講習を受けるかによって、扱える玉掛けには違いがあるので注意しましょう。

 

玉掛け技能講習

「玉掛け技能講習」を受講した場合には、講習終了後、吊り上げ荷重1t以上のクレーンの玉掛けを行えるようになります。

吊り上げ荷重1t以上のクレーンの玉掛けを行うには、この「玉掛け技能講習」の受講が義務付けられています。

 

この講習のコースは、AコースBコースの2種類。

 

Bコースは規定の資格保有者のみが選択することができ、受験資格は以下のとおりです。

  • 満18歳以上であること
  • Bコースの場合は次の資格のいずれかを有していること
    ・移動式クレーン運転士免許
    ・クレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許含む)
    ・揚荷装置運転士免許
    ・床上操作式クレーン運転技能講習修了者
    ・小型移動式クレーン運転技能講習修了者

 

玉掛け技能講習の内容

「玉掛け技能講習」は、学科講習2日実技講習1日の計3日間で構成されています。

 

学ぶ内容は、次のとおりです。

 

【学科】

  • クレーン等に関する知識
  • クレーン等の玉掛けの方法
  • クレーン等の力学に関する知識
  • クレーン等の運転のための合図
  • 関係法令
  • 学科修了試験

 

【実技】

  • クレーン等の玉掛け作業
  • 実技修了試験

 

※Bコースは一部講習時間が免除となります

 

学科・実技ともに、講習の後には試験が行われます

 

玉掛け特別教育

「玉掛け特別教育」は、吊り上げ荷重1t未満のクレーンの玉掛けを目的とした講習です。

吊り上げ荷重1t未満のクレーンの玉掛けにおいて、資格(講習の受講)は必須ではありませんが、安全に作業を実施するためにも、この講習は受けておいたほうが良いでしょう。

 

受験資格は、「満18歳以上であること」のみです。

 

玉掛け特別教育の内容

「玉掛け技能講習」は、学科講習5時間実技講習4時間の計9時間で構成されています。

 

学ぶ内容は、次のとおりです。

 

【学科】

  • クレーンに関する知識
  • 玉掛けに必要な力学に関する知識
  • 玉掛けの方法
  • 関係法令

 

【実技】

  • クレーン等の玉掛け
  • クレーン等の運転のための合図

 

「玉掛け特別教育」には講習後の試験はありません

 

玉掛けの資格を取得するメリットや向いている人

玉掛けの資格を取得するメリットや、あわせて取りたい資格、また玉掛け作業者に向いている人の特徴をご紹介します。

 

玉掛けの資格を取得するメリット

玉掛けは、クレーンでの荷物の運搬に欠かせない作業です。

そのため、講習を受講し、玉掛けの資格を取得しておくことは、建設現場や倉庫での就職に有利になる可能性があります。

 

特に、吊り上げ荷重1t以上のクレーンの玉掛けは「玉掛け技能講習」を修了している人しかできないので、現場でも活躍できるでしょう。

 

あわせて取るのがおすすめの資格

玉掛けの資格を取得する場合には、クレーンの運転士資格も取得することをおすすめします。

 

クレーンは、クレーンの運転士資格を取得した人しか操縦できません。

現場によっては、玉掛けとクレーンの操縦を一人で行うこともあります。

玉掛けの資格に加え、クレーンの運転士資格も取得しておけば、一人で作業をできる機会も増えるでしょう。

 

玉掛け作業者に向いている人

玉掛け作業者には、慎重で丁寧な性格の人が向いているといわれています。

安全に玉掛けを行うには、荷物の状態をよく確認しながら、慎重かつ丁寧に掛け外しを行う必要があるためです。

 

また、玉掛けはクレーンのオペレーターを含めた複数人で行うことも多い作業です。

複数人での作業を効率的にこなすには、周りをよく見て気遣いができることチームワークを大事にできることも大切でしょう。

 

玉掛けの資格は2種!クレーン運転士資格の取得もあわせて検討を

建設現場や倉庫において、荷物を運搬するためにクレーンのフックに荷物を掛けたり外したりする作業のことを、玉掛けと呼びます。

 

玉掛けは効率的かつ安全に荷物を運ぶために重要な作業であり、知識と技術が必要です。

この知識と技術を培うために用意されているのが、「玉掛け技能講習」「玉掛け特別教育」という2種類の講習です。

 

吊り上げ荷重1t以上のクレーンの玉掛けにあたっては「玉掛け技能講習」の受講・修了が必須とされています。

また吊り上げ荷重1t未満のクレーンの玉掛けには必須ではないものの、「玉掛け特別教育」の受講・修了が推奨されています。

 

玉掛け作業者としてのスキルを向上させるためにも、また建設業界や倉庫業界での就職を有利に進めるためにも、これらの講習の受講による修了資格の取得は有効でしょう。

 

クレーン運転士資格も取得することで、さらに仕事の幅を広げられる可能性があります。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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