こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。
建設関係で役立つ国家資格に、測量士というものがあります。
測量士は、その名のとおり測量を行うにあたって必要になる資格。
取得しておけば、測量の専門家として、建物や道路などの建設工事の現場で重宝されます。
では、測量士の資格試験の難易度はどれくらいなのでしょうか。
また、合格するためにはどのような対策が必要でしょうか。
今回は、測量士の資格試験の難易度とその理由、試験対策について、試験概要を交えながらわかりやすく解説します。
目次
測量士とは?測量士試験の難易度(合格率)も確認!
測量士は、土地の測量を行う仕事です。
主に建設工事に際して、土地の緯度や経度、面積などを正確に測り、その情報を図面に落とし込んで、工事計画に役立てます。
住宅を建てる場合にも、道路や橋を建設する場合にも、工事計画策定にあたって、測量業務は欠かせません。
測量法第55条の13には、「測量業者は、その営業所ごとに測量士を1人以上置かなければならない」という記載があります。
測量事業社は、必ず各営業所に最低1人の測量士を配置しなければならず、ニーズも高い資格といえます。
測量士が用いる測量機器については、「測量機器の種類をご紹介!測量を効率化する機械もある?」で解説しています。
測量士になるには資格が必要
測量士として測量実務を担うためには、測量士の資格が必要です。
測量士資格は国土地理院が管理する国家資格であり、国家試験を受けて合格するか、学歴・実務経験の規定を満たすかの方法で取得することができます。
また、測量士の下位資格である測量士補の資格取得でも、測量業務に関わることは可能です。
ただし測量士補の資格では、できる仕事の範囲が限られます。
測量士と測量士補の違い
測量士と測量士補は、どちらも測量に関する国家資格ですが、担える実務には次のような違いがあります。
- 測量士:測量業務だけでなく、測量計画の策定まで行える
- 測量士補:測量計画を策定することはできず、測量士が策定した計画にもとづいて測量業務を行う
測量士と測量士補の大きな違いは、計画策定の可否にあります。
上位資格である測量士と違い、測量士補の資格では、測量計画を策定することは認められていません。
測量士の資格を取るメリット
すでにご紹介したとおり、測量法では営業所ごとの測量士の配置が定められており、ニーズの高い資格です。
それに加えて、測量業務が建設工事に欠かせないことを考えても、測量士の需要は高く、将来性も高いといえるでしょう。
測量士の資格を取得すると、就職や転職が有利になったり、長く安定して働くことも可能になると考えられます。
また、測量士や測量士補の資格保有者は、不動産登記に必要な測量や調査を行う土地家屋調査士になるための試験で一部免除を受けられます。
将来的に土地家屋調査士の資格を取得したいと考えている方にとっても、測量士・測量士補の資格取得は強みとなります。
測量士試験の難易度(合格率)
近年における測量士試験の合格率は、次のとおりです。
- 2020年:7.7%
- 2021年:18.0%
- 2022年:14.4%
- 2023年:10.3%
- 2024年:13.0%
※参照:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例 」
過去5年間の合格率の平均は、約12.7%。
例年低い水準で推移しており、合格するためにはかなりの学習が必要になることがわかります。
測量士試験の難易度が高い理由は?
前述のとおり、測量士試験は難易度の高い試験です。
その難易度の高さには、次の理由があると考えられます。
測量技術に関する最新の知見が必要だから
測量は、最新の技術を用いて日々進化している分野です。
近年では、ICTやドローンなどの技術も、測量に用いられるようになりました。
測量士試験の中には、このような新技術に関する問題も出題されます。
そのため、常に測量分野での最新の動向に着目し、情報を収集し続けなければなりません。
また一方で、使用頻度が減った古い技術については、出題から外れていく傾向もあります。
問題の移り変わりが激しく、最新の知見が必要になる点は、測量士試験の難易度が高い理由の一つといえるでしょう。
実務に即した問題が出されるから
測量士試験では、実務に即した問題が出されます。
豊富な実務経験があれば答えやすいものの、実務経験なしで試験に臨んでいる場合、特に回答の難易度が高くなります。
特に午後から行われる記述試験では、自らの頭で考え言語化する能力が求められます。
単語を覚えるだけでは合格が難しいことも、試験の難易度が高い理由です。
数学や地理の知識が求められるから
測量士試験で問題を解くには、数学や地理に関連した深い専門知識が必要です。
例えば、地図の投影や地理情報システムなどといった地理に関する知識や、答えを導き出すための数学の知識など。
試験に合格するためには、基本として、これらの知識を身に付けなければなりません。
測量士試験の内容や受験資格
ここからは、測量士試験の内容と受験資格についてご説明します。
【試験科目】
- 測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
- 多角測量
- 汎地球測位システム測量
- 水準測量
- 地形測量
- 写真測量
- 地図編集
- 応用測量
- 地理情報システム
【試験実施日】
1年に1回、例年5月頃に実施
【試験地】
北海道、宮城県、秋田県、東京都、新潟県、富山県、愛知県、大阪府、島根県、広島県、香川県、福岡県、鹿児島県、沖縄県
【解答方式】
筆記(午前は択一問題、午後は記述問題)
【試験時間】
午前10時〜午後4時(午後0時30分から午後1時30分まで休憩有り)
【受験手数料】
4,250円(非課税)
【合格基準】
午前の択一問題の点数が450点以上、かつ午前と午後の点数の合計が910点以上であること
(午前の択一式問題は、1問当たり25点で700点満点、午後の記述問題のうち必須問題は300点、選択問題は各200点で700点満点)
【受験資格】
特になし
年齢や性別、学歴、実務経験、国籍に関係なく、誰でも受験可能
測量士試験の対策方法
難易度の高い測量士試験に合格するには、十分な対策のもと、学習を進める必要があります。
ここでは、測量士試験合格を目指し実践したい対策を2つご紹介します。
専門のテキストを利用し計画的に学習する
測量士のテキストや過去問は多数市販されていますが、試験に最新技術に関する問題が出される可能性を考えると、テキストは最新の情報が反映されたものを選ぶべきでしょう。
また、国土地理院の「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例 」では、実際の試験の過去問が掲載されています。
過去問の中には、作業規程の準則や測量法等の改正により、現在では解答が存在しないものや異なるものがある可能性があります。
そのため、過去問を解く際には最新のテキストを準備し、照らし合わせながら勉強を進める必要があるでしょう。
テキストや過去問を使った学習は、計画的に行うことも重要です。
全ての範囲をよく理解するためにも、学習計画は綿密に策定するようにしましょう。
実務をイメージしながら学習を進める
測量士の試験問題は、実務をイメージすることで解きやすくなります。
実務をイメージすることで、資格取得後の実務にも知識を反映しやすくなるでしょう。
文字だけで覚えようとすると、知識の定着や応用が難しくなるので注意しましょう。
測量士の資格試験は難易度高め!効果的な学習で対策を
測量士は、建設工事の計画策定などに必要な土地の測量を行う仕事です。
測量士として測量を行うためには、国家資格である測量士資格を取得する必要があります。
下位資格である測量士補の資格でも、一部の測量業務を行うことは可能です。
測量事業を行う営業所への測量士の配置が義務付けられていることを踏まえると、需要や将来性は高い資格といえます。
ただし、測量士の資格試験の合格率は過去5年で13%程度。
問題の内容が移り変わりやすく、多様な経験や知識が必要なため、難易度は高め。
受験資格は設定されていないものの、合格を目指すには計画的な学習が必要でしょう。
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