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建築士と似た資格に建築施工管理技士という資格があります。
建築施工管理技士は、建設現場で現場監督などを務めることができる資格で、活躍できる現場の幅が広いのが特徴です。
今回は、建築施工管理技士について、1級と2級の違いや難易度、試験対策について解説します。
目次
建築施工管理技士とは?
建築施工管理技士には1級と2級があり、扱える工事の規模や内容が異なります。
建築施工管理技士の仕事内容や1級と2級の違いを紹介します。
建築施工管理技士の仕事内容
建築施工管理技士は、建設現場での現場監督や現場代理人を担当できます。
工事を発注した依頼主や設計者との打ち合わせ、現場の職人などの管理や指導など工事全体を監督します。
工事の予算管理や安全管理、施工の工程管理なども重要な仕事です。
1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士の違い
1級建築施工管理技士と2級建築施工管理技士とで仕事の内容に大きな違いはありませんが、扱える工事の内容や規模が違ってきます。
それぞれの違いについて確認していきましょう。
1級建築施工管理技士
扱える工事の規模に上限はなく、監理技術者として現場を監督できるようになります。
下請け契約の請負代金総額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)になる場合は、監理技術者を専任で配置しなければなりません。
建築工事の規模が大きくなると、1級建築施工管理技士の資格が必要となるのです。
一次検定を受験するには、試験実施年度に満19歳以上である必要があります。
二次検定には、実務経験が必要です。
2級建築施工管理技士
扱える建設工事に上限がありますが、主任技術者として中小規模の建設工事の管理が行えます。
2級の場合、「建築」「躯体」「仕上げ」の3種類に資格が分かれており、それぞれの資格で管理できる工事が異なります。
一次検定のみであれば、受験資格は試験実施年度に満17歳以上であることのみ。
2級も、二次検定には実務経験が必要です。
建築施工管理技士試験の難易度(合格率)と試験内容は?
建築施工管理技士試験の難易度や合格率、試験内容を確認していきましょう。
1級建築施工管理技士試験の難易度(合格率)は?
1級建築施工管理技士試験は、一次検定の学科試験と二次検定の実地試験があります。
合格率の推移は以下の通りです。
年度 | 一次検定(学科) | 二次検定(実地) |
令和5(2023)年度 | 41.6% | 45.5% |
令和4(2022)年度 | 46.8% | 45.2% |
令和3(2021)年度 | 36.0% | 52.4% |
試験の合格基準としては、一次検定、二次検定ともに正解率60%以上。
合格率は40%前後ですが、二次検定を受験するには一定の実務経験が必要になるため、建築関連の実務を理解した受験者のなかでの合格率となります。
難易度は高いといって良いでしょう。
1級建築施工管理技士試験の内容は?
1級建築施工管理技士の試験時間や内容は以下の通りです。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験時間 | 一次検定:午前の部(2時間30分)
一次検定:午後の部(2時間) 二次検定:3時間 |
試験形式 | 一次検定:マークシート選択式
二次検定:マークシート・記述式 |
一次検定内容(学科試験) | 建築学など、施工管理法、法規 |
二次検定内容(実地試験) | 施工管理法 |
2級建築施工管理技士試験の難易度(合格率)は?
2級は、一次試験が前期、後期と年に2回あります。
年度 | 一次試験(学科) | 二次試験(実技) |
令和5(2023)年度 | 【前期】37.7%【後期】49.4% | 32.0% |
令和4(2022)年度 | 【前期】50.7%【後期】42.5% | 53.1% |
令和3(2021)年度 | 【前期】37.9%【後期】48.8% | 35.1% |
2級建築施工管理技士試験は、一次検定の合格率は比較的高めです。
二次検定については、年度によって異なるものの30%前後の年もあり、2級といっても難易度は高めといえます。
2級建築施工管理技士試験の内容は?
2級建築施工管理技士の試験時間や内容は以下となっています。
項目 | 詳細 |
---|---|
試験時間 | 一次試験:2時間30分
二次試験:2時間 |
試験形式 | 一次試験:マークシート選択式
二次試験:マークシート・記述式 |
一次検定内容(学科試験) | 建築学など、施工管理法、法規 |
二次検定内容(実地試験) | 建築:施工管理法
躯体:躯体施工管理法 仕上げ:仕上施工管理法 |
一次検定では、満点に対する得点の比率が60%以上が合格基準です。
※試験の実施状況により、変更の可能性があります
1級または、2級建築施工管理技士を取得すると、建築積算士の一次試験が免除されます。
建築積算士の資格について詳しく知りたい方はこちらのコラムをご確認ください。
建築積算士の資格について解説!難易度や試験内容、取得のメリットとは
さらに建築積算士の上位資格である、建築コスト管理士といった資格もあります。
積算のスペシャリストとして活躍できる資格ですので、あわせて参考にしてみてください。
積算に役立つ建築コスト管理士の資格とは?難易度や試験内容を詳しく確認
建築施工管理技士試験に合格するための勉強方法
建築施工管理技士試験の一次検定の受験資格は年齢のみです。
2級であれば、試験実施年度に満17歳以上、1級であれば試験実施年度に満19歳以上で受験できます。
そのため、一次検定については受験のハードルが比較的低めです。
しかしながら二次検定については、受験資格として一定の実務経験が求められますので、仕事をしながら試験の準備をする必要があります。
建築施工管理技士の勉強方法
建設施工管理技士の受験勉強には、次のような選択肢があります。
- 書籍などで独学する
- 通信講座で学ぶ
- スクールに通う
- Webで講座を受講する
書籍を使った独学でもしっかり時間を取ることができれば、合格は可能です。
しかし、業務を続けながら最短で合格するには、スクールや通信講座など体系的に勉強できる方法で学ぶほうが効率的です。
また、最近ではオンラインで受けられる講座もありますので、スキマ時間を利用して勉強することも可能でしょう。
建築施工管理技士は難易度が高いが幅広い業務に生かせる資格
建築施工管理技士は、建設現場などで現場監督や現場代理人などを担当し、工事の関係者との調整や工程管理、予算管理、安全管理を行うなど重要な業務を行います。
各工事現場ごとに必要な人材となるため、活躍できる幅が広い資格です。
建築施工管理技士には、1級と2級があり、取り扱える工事の規模に違いがあるため、制限がない1級を取得することで大きな現場を任せてもらえます。
1級、2級とも、試験は一次検定と二次検定に分かれており、二次検定を受けるためには一定の実務経験が必要となります。
実務をこなしながら試験準備をしなくてはならないため、勉強は効率を高めることが大切です。
スキマ時間で勉強できるWeb講座なども活用しましょう。
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