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積算の基礎知識

2023.10.18

設備工事で使われる図面「設備図」の見方や種類をチェック!

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

「設備図」は、建物の建築に必要な図面の一つです。

建物には電気や空調、エレベーターなどといったさまざまな設備が必要ですが、設備図がなければ、それらを適切な場所に配置することはできません。

 

では、設備図の情報はどのようにして読み取れば良いのでしょうか。

また、設備図にはどのような種類があるのでしょうか。

 

今回は、建築図面の一種である設備図についてわかりやすく解説します。

設備図

 

設備工事で使われる図面「設備図」とは?

設備図は、複数作成される建築図面の一種。

建築する建物の設備について、その位置や仕様、配線、配管などが示された図面です。

建設業者や設備工事会社は、この設備図をもとに、設備工事を進めていきます。

 

設備図は大きく2種に分類される

設備図は、大きく次の2種類に分類されます。

  • 電気設備図
  • 機械設備図

 

それぞれの内容と違いについてみていきましょう。

 

電気設備図

電気設備図は、電気機器関係の設備についてまとめた図面です。

 

照明やコンセント、ブレーカー、分電盤などの電気設備について、その位置や形状、数量、配線などといった詳細が記載されます。

 

機械設備図

機械設備図は、空調や給排水衛生設備などについてまとめた図面です。

 

ダクトやエアフィルター、ボイラーのような空調関連設備、またトレイの給排水管や給湯器機のような給排水設備などの設備について、その位置や仕様、配管経路などが記されています。

 

電気設備図と機械設備図は、それぞれさらに細かく種類分けされます。

この種類分けについては、次章で詳しくご説明します。

 

建築には設備図以外の図面も使われる

建築工事に使われる設計図は、設備図だけではありません。

工事では、大きく分けて「設備図」「構造図」「意匠図」の3種類が使用されます。

 

構造図とは、建物の骨組みとなる構造について示された図面のこと。

建物を構成する部材や位置、部材同士の接合方法、施工手順などが記載されています。

 

構造は建物の基礎であり、建物の強度に大きく影響します。

そのため、構造図の設計と、それをもとにした正確な施工は、建物の建築にとって非常に重要なものであるといえるでしょう。

 

また、意匠図とは、建物の意匠、つまりデザインについて示すための図面です。

この図面には、建物の見た目や間取りなどデザインに関する情報が記載され、これは設計者と施工者、依頼者の間のイメージ共有に役立ちます。

 

建築における一連の流れの中で、まず用いられるのは意匠図です。

これをもとに関係者間でのイメージ共有が完了すれば、構造図と設備図を利用しながら、建設業者が実際の工事を開始します。

 

設計図の種類については「設計図書とは?種類や基準、保存期間を確認!積算時にも必要?」もご一読ください。

 

設備工事で使われる「設備図」を詳しく!種類や見方

設備図ミーティング

先ほどご紹介したとおり、設備図は「電気設備図」と「機械設備図」の2種類に分類されます。

そして、これらの図面はさらに細かな種類に分けられます。

 

ここからは、電気設備図と機械設備図の細かな分類と、内容、見方について確認していきましょう。

 

電気設備図の種類

電気設備図の主要な種類を、表で確認していきます。

書類・図面名 概要
電気設備特記仕様書 工事概要や仕様など、電気設備工事の詳細について記載した書類
受変電設備図 電力会社から引き込んだ電気を受けるための電気設備の位置や仕様、配線について記載した図面
発電機・蓄電池設備図 発電機や蓄電池の位置や仕様、配線について記載した図面
幹線設備図 配電盤から分電盤・制御盤までをつなぐ配線について記載した図面
動力設備図 電気機器や空調機器、給排水衛生機器など、電気エネルギーを機械エネルギーに変換して作動する設備について、位置や仕様、配線などを記載した図面
電灯コンセント設備図 照明器具やコンセントについて、位置や仕様、配線などを記載した図面
照明器具図(記号表) 照明器具を一覧にした図・記号で表されることもある
弱電設備図 電話やインターホン、LANなどに使用される弱い電圧の設備について、位置や仕様、配線などを記載した図面
自動火災報知設備図 自動火災報知設備の位置や仕様、配線などを記載した図面
避雷設備図 建物に落ちた雷を建物に悪影響を与えず外に逃す避雷設備の位置や仕様、配線などを記載した図面
運搬機械設備図 エレベーターやエスカレーターなどの運搬機械について、位置や仕様、配線などを記載した図面

 

電気設備図の各図面は、平面図、配線図、詳細図、系統図などの図法で表されます。

 

機械設備図の種類

機械設備図の主要な種類を表で確認していきます。

書類・図面名 概要
機械設備特記仕様書 工事概要や仕様など、機械設備工事の詳細について記載した書類
給排水衛生設備図 給水・排水の箇所および経路、衛生設備の位置などを記載した図面
空調設備図・換気設備図 換気扇やエアコン室外機・室内機、ダクトといった空調設備の位置や経路などを記載した図面
ガス設備図 ガス設備の位置や引き込み経路などを記載した図面
消火設備図 消火栓などといった消化設備の位置や引き込み経路などを記載した図面

 

機械設備図の各種図面は、平面図や配線図、詳細図、系統図、その他機器表などを用いて表されます。

 

各種設備図の見方

工事の施工にあたっては、設備図を見て、そこから正しく情報を飲み取る必要があります。

ここでは、各種設備図の見方のポイントを確認していきましょう。

 

寸法はミリメートルで表すのが基本

各種設計図面では、高さや幅などの寸法をミリメートル(mm)で記載するのが一般的です。

また、ほとんどの場合単位は記載されません

 

これを踏まえると、「CH3,200」という表記からは「その天井の高さが3.2m」という情報が、「W900」という表記からは「その部分の幅が0.9m」という情報が読み取れます。

CHやWのような記号については、後にご紹介しています。

 

縮尺の基本は1/100

各種図面には、1/100の縮尺を用いるのが一般的です。

ただし、場合によっては、1/50や1/200、1/500の縮尺が用いられることもあります。

 

図面を見る際には、実際の大きさや長さを正しく理解するため、まずはその縮尺を確認するようにしましょう。

 

設備図でよく用いられる記号一覧

設備図をはじめとした建築図面でよく用いられる基本の記号とその意味を一覧でご紹介します。

記号 意味 記号 意味
S 縮尺 @ 間隔、ピッチ
GL 地盤面 Φ 直径
FL 基準床面 R 半径
EL 基準水平面 CL 中心線
SL スラブ面 EPS 電気スペース
H・h 高さ DS ダクトスペース
CH 天井の高さ PS パイプスペース
W・w ELV エレベーター
L・l 長さ ESC エスカレーター
D・d 奥行 U 上り(階段やスロープ)
WL 水位 D 下り(階段やスロープ)

 

図面に使われる記号には多くの種類があり、上記はその一例です。

記号とその意味については、正しく理解しておくようにしましょう。

 

建築工事の設計図に使われる記号については、以下でもご紹介しています。

電気工事図面の見方は?種類や記号、見るポイントを紹介

機械設備工事の図面で使われる記号を知ろう!図面の種類も確認!

 

設備図面からの拾い出しは専用ソフトの活用を!

設備工事では、各種電気設備図や機械設備図をはじめとした多くの図面から情報を読み取る必要があります。

さまざまな図面の見方を把握するには知識や慣れが必要であり、また慣れていたとしても図面の読み解きにはかなりの工数がかかるでしょう。

 

それは、設備工事における拾い出し作業も同様です。

図面を読み解きながら必要な資材を拾っていく作業には、知識と時間が必要になります。

 

この課題を解決するのが、専用の拾い出しソフトです。

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設備工事の図面には複数の種類がある!正しい見方をマスターして

設備図は、建築する建物の設備について詳細を記した設計図です。

 

設備の位置や仕様、配管などが示されるこの図面の種類は、電気設備図と機械設備図の2つ。

電気設備図には電気機器関連の、機械設備図には空調・給排水衛生設備関連の情報が記載されています。

 

また、これらはさらに細かな種類に分けられ、各種設備の施工・管理を可能にしています。

 

設備図から情報を読み取るには、図面のルールを理解しておかなければなりません。

寸法の基本はミリメートル、縮尺の基本は1/100であることを覚えておきましょう。

 

また、図面に用いられる記号とその意味もしっかり覚えておくことが大切です。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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