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積算の基礎知識

2022.01.27

建設業の積算における労務費とは?人件費との違いや計算法もチェック

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献するアークシステムです。

 

工事費の積算・見積は、工事にかかるさまざまな費用を算出し、積み上げていく作業です。

今回は、工事費用の中のひとつである「労務費」について解説します。

 

建設業の積算における「労務費」と一般的な「人件費」との違い、労務費の計算方法などをお伝えします。

ビル建設現場

 

建設業の積算における「労務費」とは?一般的な人件費との違いも確認

建設業の積算における労務費とは、工事価格、工事原価に含まれる費用のひとつで、工事施工に直接関わる職人の人件費(工賃)のことです。

 

一般的な人件費と会計処理について

一般的に「人件費」というと、給与や賞与、各種手当など、企業が従業員に支払う経費のすべてを指します。

 

会計処理では人件費は、(1)工事施工や製造に関わる人件費(職人など)、(2)販売に関わる人件費(販売・営業スタッフなど)、(3)会社の管理に関わる人件費(事務スタッフなど)などに分かれます。

(1)の人件費は労務費として原価に、(2)(3)は販管費として一般管理費などに分類されます。

 

一般的に労務費は以下の内訳に分かれます。

  1. 従業員の給与
  2. パート、アルバイトの給与
  3. 賞与や各種手当
  4. 退職金の積み立て費用
  5. 法定福利費(雇用保険、健康保険などの事業主負担分)

 

また、労務費は「直接労務費」と「間接労務費」に分けることができます。

「直接労務費」は工事や製造に直接関わる職人に対する給料で、工事や製造などの直接作業に従事している部分の費用です。

現場から現場への移動時間に該当する部分などは含まれません。

 

一方「間接労務費」は、直接労務費以外の、工事や製造に間接的にかかわって発生する費用です。

職人以外の従業員への給与、賞与、各種手当、退職金積み立て費用、法定福利費などが該当します。

 

建設業における労務費

建設業の積算での労務費は、工事施工に直接関わる職人の給料のことで、つまりは直接労務費のことです。

「直接工事費」に含まれる部分になります。

 

一方、建設業の積算で間接労務費は、現場監督や現場事務員の給料、本店・支店の従業員の給料のことです。

「現場管理費」、「一般管理費等」として「間接工事費」に含まれる部分になります。

 

労務費を含む工事価格の構成・考え方については下記コラムで分かりやすく解説しておりますので、あわせて参考にしてみてくださいね!

工事価格の構成とは?内訳や積算に関わる直接工事費や間接工事費も

 

建設業の積算で使う労務費の計算を確認!外注費・経費の把握の仕方も

建設業の積算・見積で労務費を計算する場合は、以下の計算式を使用します。

 

■労務費=所要人数(設計作業量×該当作業の歩掛)×労務単価(基本日額+割増賃金)

 

歩掛とは、作業ごとにかかる手間を数値化したもので、労務費の計算に必要なものです。

歩掛についてはこちらのコラムで詳しくご紹介していますので、ぜひご覧くださいね。

積算に重要な歩掛とは?計算や使用の注意点・メリットをチェック

 

工事内容や作業によっては、自社のスタッフで作業をせず他社に外注して工事をするケースもあるでしょう。

そのときの費用は外注費、または労務外注費という項目に含めます。

 

こちらも工事原価のひとつで、建設業では工事費用に占める外注費の割合が大きいため、個別に項目を設けています。

金額は契約書や注文請書によって確認し、工事進行中には工事出来高調書や工事金額請求書などで把握していきます。

 

また、材料費・労務費・外注費以外の工事原価を「経費」「工事関係経費」などと呼んで分類することもあります。

工事現場でかかる直接工事費や間接工事費なども含み、費用の種類や分類は多岐に渡ります。

 

主に以下のような分類があります。

  • 固定資産に関わる費用:減価償却費、賃借料、修繕費、保険料など
  • 外部供給サービスの使用に関わる費用:電力、ガス、水道代、交通費、通信費など
  • 材料費以外の消耗品:事務用品費、図書費など
  • 間接労務費:現場管理者給料手当、設計者・技術者給料手当、福利厚生など
  • 社会的費用:租税公課、公害防止費、補償関係費など

 

間接労務費は経費に分類されるものが多く、個別工事へ正確に振り分けていく必要があります。

 

特定の業種では「労務費率」を活用する!労務費率とは?

労務費率とは、請負金額に対する賃金総額の割合を示す数値です。

特定の業種では、労災保険料の算定の際に用いられます。

 

一般的に労災保険料は「賃金総額×労災保険料率」で計算しますが、請負労働者が多い業界では、数次の請負で工事が行われるため、労働者の賃金総額の把握が難しいです。

 

そのため賃金総額を使用せず、以下の計算式で労災保険料を決定します。

 

■労災保険料=請負金額×労務費率×労災保険料率

 

労務費率は工事内容ごとに厚生労働省が定め、定期的に更新されています。

2022年1月現在の労務費率は以下の通りです。

 

【建設事業】

  • 水力発電施設、ずい道等新設事業:19%
  • 道路新設事業:19%
  • 舗装工事業:17%
  • 鉄道又は軌道新設事業:24%
  • 建築事業(既設建築物設備工事業を除く):23%
  • 既設建築物設備工事業 :23%
  • 機械装置の組立て又は据付けの事業で、組立て又は取付けに関するもの:38%
  • その他のもの: 21%
  • その他の建設事業:24%

厚生労働省 労務費率表(平成30年4月1日施行)より

 

建設業の積算での労務費とは、施工を行う職人の給与

建設業の積算における「労務費」とは、工事施工を行う職人の人件費(工賃)のことです。

一般的に「人件費」というと従業員に支払う費用のすべてを指しますが、建設業の積算での「労務費」は、その中の一部であり、積算では工事価格、工事原価に含まれます。

 

「労務費」は直接労務費と間接労務費に分けることもできますが、建設業の積算で「労務費」というと直接労務費が該当し、間接労務費は経費(間接工事費)に含まれることが多いです。

 

経費は現場でかかる費用のほか、本社など現場外でかかる費用もあり、個別の工事へ正確に振り分けることが大切です。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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