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積算の基礎知識

2023.11.22

床材の拾い出し方法を解説!拾い出しに活用できるツールも

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建物の建設工事を行う際には、はじめに「拾い出し」という作業を行う必要があります。

この作業は、建設材料の数を把握し、見積を出すために欠かせない重要なもの。

担当者は、複数の図面をもとにして、必要な部材や従業員の数をひとつずつ拾っていきます。

 

では、この拾い出し作業は具体的にどのような方法で行われているのでしょうか。

そこで今回は、数ある部材の中でも「床材」の拾い出し方法について、詳しく解説します。

床材

 

工事の見積に必要な「拾い出し」とは?

建設工事の見積を出す際に必要な「拾い出し」とは、建築図面をもとにその工事で必要なものの数を把握する作業のことです。

 

拾い出し作業は、その工事にかかる全体のコストを把握するのに必要不可欠。

これにより、工事の見積の算出や部材の発注が可能になります。

よって、正しい工事の見積を出すには、正確な拾い出し作業が必要です。

 

拾い出しは、複数の図面をもとに行われる作業です。

そのため、この作業を手作業で行うには、図面に対する深い理解とその読み取りスキルが必要とされます。

 

拾い出しについては「積算の拾い出し(数量拾い)とは?手作業の問題点や効率化のコツも」でもご紹介しています。

 

床材の拾い出し方法をチェック!

床材

ここからは、床材の拾い出し方法についてみていきましょう。

 

床材の拾い出し手順・計算方法

床材の拾い出しは、次のような手順で進められます。

  1. 床全体の面積を算出する
  2. 対象の床材を貼らない部分の床面積を引く
  3. 床材1部で貼ることのできる面積を調べる
  4. 算出した情報から、必要な床材の部数を拾い出す

 

上記の4つの手順について、具体的な計算方法を交えながらご説明します。

 

1.床全体の面積を算出する

床材の拾い出しは、まず建物の「床全体の面積」を出すことから始めます。

 

例えば、床の大きさが横10m・縦7mの建物について、床材の拾い出しを行うとしましょう。

この場合の「床全体の面積」は、70㎡(10m×7m)です。

 

2.対象の床材を貼らない部分の床面積を引く

次に、床材を貼らない部分の床面積を算出し、1の手順で割り出した床全体の面積から引きます

これにより、「実際に床材を貼る面積」を割り出すことができます。

 

例えば、手順1の建物に、1坪サイズ(縦横ともに約1.82m)のユニットバスを入れるとしましょう。

今回の工事では、ユニットバスには対象の床材を貼りません。

そのため、床全体の面積からユニットバスの床の面積を引く必要があります。

 

この場合、ユニットバスの床面積は約3.3㎡なので、「実際に床材を貼る面積」は66.7㎡(70㎡-3.3㎡)となります。

 

3.床材1部で貼ることのできる面積を調べる

床材は、一定量をまとめて1部として販売されているものがほとんどです。

よって、対象の床材について、「1部でどれだけの面積を貼ることができるのか」についても算出する必要があります。

 

ただし、多くの部材は1坪分を1部として販売されています。

その場合、自身で床材1部の面積を算出する必要はありませんが、計算の単位を合わせるため、先程算出した「実際に床材を貼る面積(66.7㎡)」の単位を坪に変換しなければなりません。

 

この計算で覚えておきたいのが、次の式です。

【㎡から坪への変換】㎡×0.3025

 

上記の式を用いると、「実際に床材を貼る面積」は、約20.2坪(66.7㎡×0.3025)だということがわかります。

 

4.算出した情報から、必要な床材の部数を拾い出す

ここまでに算出した情報からは、以下のことがわかりました。

  • 実際に床材を貼る面積:20.2坪
  • 床材1部で貼れる面積:1坪

 

上記の数字をもとにすると、この建物に対象の床材を貼るためには、最低でも21部の発注が必要であることがわかります。

 

ただし、実際の発注では、この数字にロス率(部屋の形に合わせるためにカットした際などに出る、小さすぎて使えない部材を踏まえた割合)をかけた結果をもとに、やや多めの部数で発注することになります。

 

床材の具体的な枚数を算出する場合も

ここまでご紹介したのは床材1部が1坪分の拾い出し方法です。

床材1部が1坪分ではなく、具体的な床材の枚数を知りたい場合には、「対象の面積の横軸・縦軸にそれぞれ何枚の床材を貼れるか」を確認して最終的な枚数を割り出すこともあります。

 

例えば、床の大きさが横10m・縦7mの建物に横1m・縦0.5mのタイルを横向きに貼るとすれば、対象の面積の横軸には10枚、縦軸には14枚のタイルを貼る必要があります。

この場合、必要なタイルの数は140枚(10×14)です。

 

床材の拾い出しでよく使われる単位

床材の拾い出しにおいてよく使われる単位には、次の3種類があります。

  • m²(平米):1m×1m=1㎡
  • :3.3㎡(縦1,818mm・横1,818mm)
  • :約1.65㎡(縦1,818mm・横909mm、畳1枚分、半坪)

 

これらは、単位の基準がそれぞれ異なります。

床材の部数を算出する際には、床面積の単位と床材の大きさの単位を合わせなければなりません

 

各単位の変換式は、次のとおりです。

  • ㎡→坪:㎡×0.3025
  • 坪→㎡:坪数×3.3057
  • ㎡→畳:㎡×0.606 (小数点の関係で誤差有り)
  • 畳→㎡:畳数×1.65(小数点の関係で誤差有り)
  • 坪→畳:坪数×2
  • 畳→坪:畳数×0.5

 

拾い出し時には、各数字の単位によく注目するようにしましょう。

 

拾い出しから発注時の注意点

ここまでご紹介した内容も踏まえ、床材の拾い出し・発注の際には次の点に注意しましょう。

  • 数字の単位を間違えない
  • 拾い落としや計算違いなどのミスをしない
  • ロス分を考慮して発注する

 

床材の数を正しく把握するためには、正確な拾い出し作業が必須です。

単位の間違い拾い落とし計算違いなどのミスには十分に気をつけるようにしましょう。

 

手作業による拾い出しはこれらのミスを誘発しやすいため、専用ツールを活用するのもおすすめです。

 

また、発注はロス分を考慮して行うことが大切です。

いざ工事が始まってから部材が足りないとなると、工事は遅れ、スケジュールにも支障が出てしまう恐れがあります。

 

床材の拾い出しは、拾い出しソフトを活用しよう!

床材の拾い出しについては、Web上で使える無料の計算ツールなどを利用することもできます。

しかし、より柔軟で便利に拾い出し作業を行うなら、拾い出し専用ソフトの導入がおすすめ

 

ツールによっては、別のソフトと連携させて拾い出しから見積までの作業をまとめて効率化させることができます。

拾い出しや集計の自動化機能を有するソフトを選べば、担当者の作業負担を軽減し、ヒューマンエラーを減らすことも可能でしょう。

 

拾い出しソフトについては「図面の拾い出しソフトが便利!導入のメリットやおすすめソフトを紹介」もご一読ください!

 

アークシステムでは、拾い出しソフト「ヒロイくんⅢ」を提供しています

 

ヒロイくんⅢは、スキャナで読み込んだ図面をなぞるだけで、簡単に部材の拾い出しを行うことが可能です。

使用にあたって、図面の専門的な読み取りスキルは必要ありません。

 

属人化しやすい拾い出し作業を標準化し、自動集計機能搭載で人的な計算ミスをなくして、効率的かつ正確な拾い出しを実現します。

 

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拾い出した結果を楽王に取り込むことで、見積内訳を自動作成することも可能です。

 

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ヒロイくんⅢで拾い出した結果をインポートすることで、明細を自動作成したりと、

ソフトの連携により見積作成の効率化も可能です。

 

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床材の拾い出しは見積・発注に必須!正確な作業を心掛けて

建設工事の拾い出しとは、図面をもとに必要な部材の種類や数などを把握する作業です。

この作業は積算見積、発注のもとになるものであり、正確性が求められます。

 

また、拾い出し作業では、多くの計算が必要です。

例えば、床材の場合であれば、床材を貼る床面積や床材1部で貼れる面積をもとに計算を行い、実際の発注数を算出することになります。

この時、単位や拾い漏れなどのミスはもちろん、ロス分にも注意しながら、計算と発注を行うようにしましょう。

 

計算の多い拾い出し作業では、専用ツールを利用することで、ミスや作業時間を減らすことが可能です。

 

正確・効率的な拾い出しや積算見積を行うなら、ぜひアークシステムの「楽王シリーズ」をご検討ください。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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