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積算の基礎知識

2025.08.29

建材とは?種類や選び方、VE提案の重要性について詳しくご紹介!

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建物を建てる際には、多くの建材が使われます。

この建材には種類があり、それぞれ特性や使われる場所が異なります。

建設工事では、建築物の部分によって建材を使い分けることで、強く快適な建物の建設を可能にしています。

 

では、この建材とは具体的にはどのようなものを指すのでしょうか。

今回は建材について、その種類や選び方を、現在の動向とともに詳しくご紹介します。

たくさんの建材が使われる工事現場

建材とは?

建材とは、建築材料のこと。

建設工事に使う資材全般を指して、このように呼びます。

 

一般的な建材の例としては、次のようなものがあります。

  • 建築物の構造用のもの(例:木材、鉄筋、コンクリート、石材)
  • 内外装の仕上げ用のもの(例:壁材、屋根材、床材)
  • 性能を維持するためのもの(例:断熱材、防湿材)など

 

使われる建材は、目的や建物によって異なります。

建設工事では、それぞれの建材の特性とクライアントのニーズを踏まえ、建材の選定を行わなければなりません

例えば、自由度の高いデザインを求められているなら柔軟性の高い木材を使う、耐震性を重視するなら木材よりも強靭な鉄筋を使うなどです。

 

近年では技術が進み、建材の種類も増えつつあります。

それに伴い、ニーズに合った柔軟な工事が実現可能になってきています。

 

建材の種類を詳しくご紹介!

ここからは、建材の種類についてご紹介します。

建材は、大きく「仕上げ材」と「下地材」の2種類に分けることができます。

 

仕上げ材

仕上げ材とは、内外装の表面に用いられる建材のこと。

つまり、人の目に触れる場所に使われる建材です。

 

仕上げ材の選定で重要なのは、機能性とデザインの両方に配慮すること。

 

仕上げ材は内外装の表面に使うものなので、耐久性や撥水性などの機能面で優れていることが重要です。

しかし、それと同時に建築物の完成後にも常に視界に入る部分になるため、見た目にもこだわる必要があります。

 

仕上げ材の具体例を見てみましょう。

仕上げ材の具体例

 

下地材

下地材とは、仕上げ材のベースとして使われている建材のこと。

下地材は仕上げ材のように目に触れることのない建材ですが、これがきちんと施工されているかどうかによって、最終的な出来栄えは変わります。

 

下地材の具体例を表で見てみましょう。

下地材の具体例

下地材として使用される代表的な建材が、構造用合板、いわゆるベニヤ板です。

構造用合板は板を複数の層に重ねたもので、その強さから建造物の下地によく用いられています。

 

また、壁材や屋根などの外に面する部分では、石膏ボードがよく使われます。

石膏ボードは軽くて耐火性・断熱性に優れており、壁や屋根の下地に向いているためです。

 

他には、外気に影響を受けやすい部分には断熱材を入れる、洗面所や浴室といった水回りでは耐水を重視した素材を用いるなど、下地材も特性と場所に応じて使い分ける必要があります。

 

建材に使われる木材の種類についてもチェック

建材に使われる木材

建材としてよく使われるのが、木材です。

特に一般住宅の建築では、木材がメインに使われます。

 

ここからは、建材として使われる木材の種類についてご説明しましょう。

 

木材は2種類に分けられる

建材の木材は、大きく「無垢材」と「集成材」の2種類に分けることができます。

 

無垢材

無垢材とは、切り出した木をそのまま使った木材のこと。

 

木を自然な状態で使うため風合いや香りが良く、耐久性や機能性にも優れています。

防虫、防腐、調湿、断熱などといった天然の木が持つ特性が、それを使った建築物の快適性を向上させてくれます。

 

ただし無垢材には、比較的柔らかく、変形しやすいという特性もあります。

どこに使用するか決める際には、慎重な検討が必要でしょう。

 

集成材

集成材は、複数の木材を貼り合わせて作られた建材のこと。

下地材として用いられる「構造用集成材」と内装の仕上げ材として用いられる「造作用集成材」に分かれます。

 

集成材の大きな特徴は、加工のしやすさと変形しにくさにあります。

小さな木材を接着して作るため柔軟な加工がしやすく、よく乾燥させた材料を用いるため、湿気による変形も起こりにくいです。

 

また、無垢材に比べコストを抑えやすい点も、集成材の魅力と言えるでしょう。

 

建材に使われる木の種類

建材に使われる木の種類はさまざま。

木の種類によって特徴も異なります。

 

その代表的な種類と特徴について、一覧で見ていきましょう。

建材の木の種類と特徴

このように、木は種類によって、色や硬さ、耐久性も大きく異なります。

 

例えば、丈夫で香りが良く、水や虫に強いヒノキは、内装や浴室によく使われます。

また、硬くて光沢も出るサクラは、フローリングに適しています。

このように、建材は木の種類による特性も意識して選ぶ必要があるのです。

 

また、建設工事では、木材以外にも鉄骨やコンクリート、石材などの素材も使用します。

これらの素材は、耐久性の高さが大きな特徴です。

鉄骨やコンクリート、石材を木材と組み合わせることで、各素材のメリットを取り入れながら、より耐久性に優れた建物を作ることができます。

 

建材の選び方

ご紹介したように、建材にはさまざまな種類があり、それぞれ特性が異なります。

提案する建材を選ぶ際には、以下のような点に注目してみましょう。

 

機能・性能

住宅などの建築物は、長期間使用することを前提に建材の機能・性能を重視することが大切です。

デザイン面に気を取られすぎず、その性能にも注目し、そこで過ごす人々がより快適な環境を叶えましょう。

 

建材の提案にあたっては、各建材の性能の違いについてきちんと説明することが大切です。

特に、耐久性や近年注目されることが多い省エネ性については、きちんとそれぞれの特徴を理解しておきましょう。

 

耐久性

建材の中でも、外装に使用する建材については、日光や雨、風、気温の変化に耐える丈夫なものを選ぶ必要があります。

 

建材選びは、建物の寿命にも大きく影響します。

建物の寿命を延ばすためには、外装部分や構造部分などの重要な部分には特に耐久性が高い建材を使う、湿気が多い部分には調湿機能のある建材を使う、海に近い場所では傷みにくいアルミやステンレスを使うなど、建物の耐久性を維持するための適切な選択が必要です。

 

省エネ性

近年では、省エネ性にこだわった建材も多く販売されるようになってきました。

 

遮熱性に優れた外装材を使用したり断熱材にこだわったりすることできれば、建物の省エネ性能が高くなり、建物が使われ始めてからのランニングコストを削減できる可能性があります。

 

価格

建物を建てるときに、気にしなければならないのがクライアントの予算です。

 

使用する建材の価格は建設工事費に直接的に影響します。

そのため、建材選びでは価格にも注目し、予算内に収められる提案を行う必要があります。

 

ただし、価格だけで建材を選ぶと、他の面で課題が生じる可能性もあります。

建材は、価格と機能・性能面などとのバランスを重視して提案するようにしましょう。

 

見た目

建材は、見た目も重視して選ぶ必要があります。

近年の建材、特に仕上げ材はデザイン性が高いものも多く、クライアントの理想に近い提案をできるよう意識する必要があります。

 

ただし、見た目だけを重視してしまうと、予算内での工事が難しかったり場所に合わない建材で耐久性に問題が出てきてしまったりすることも。

見た目を重視しつつも、予算とのバランスや適材かどうかを検討することが大切です。

 

近年人気の建材や動向、VE提案の重要性についても解説

最後に、近年人気の建材と、建材に関する近年の動向、VE提案の重要性についてご紹介します。

 

近年注目されている建材の特徴

建材加工の技術は進歩を続けています。

そんな中、特に近年注目を集めているのが、「CLT」と「LVL」です。

 

CLT(Cross Laminated Timber)

CLTは、乾燥させた木の板を繊維同士が直角になるよう何層にも重ねて貼り付けた、厚みのあるパネルです。

 

このパネルには、次のようなメリットがあります。

  • 軽量
  • 優れた耐熱性、耐火性、遮音性、耐震性
  • 木材の強度アップ

 

CLTは、軽量で機能性に優れている点が特徴です。

軽量ゆえに輸送コストを下げることができ、また何層にも接着して強度を増すことで、単体では強度の低いスギの有効活用も可能にしました。

 

さらに、工場で加工したパネルを使うことによる現場の負担軽減も実現しています。

 

LVL(Laminated Veneer Lumber)

LVLは、乾燥させた木の板を繊維同士が並行になるよう重ねて貼り付けたパネルです。

CLTとは重ねる繊維の向きが異なります。

 

このパネルには、次のようなメリットがあります。

  • 寸法を自由自在に変えられる
  • 薬剤の浸透性が高い

 

LVLは、板を重ねる数を変えることで、厚みや長さを柔軟に変えることができます。

また、薬剤の浸透性が高いことから、防腐処理や防虫処理を行いやすい点も特徴です。

国内では、梁や柱によく用いられています。

 

優れた建材が生み出される一方で、建設業の建材については、ロスが多いという課題もあります。

詳しくは、「建築資材のロスが発生するのはなぜ?理由やロス減少の事例を紹介」をぜひご一読ください。

 

建材に関する近年の動向

建材は、建築コストに大きな影響を与えます。

近年では、建材価格は高騰し、それが建築コストに反映されて、総合的な建設工事費も上昇傾向にあります。

 

建材価格の高騰の背景にあるのは、以下のような問題です。

  • ウッドショック
  • ガソリン価格の高騰
  • 円安の進行

 

ウッドショックとは、新型コロナウイルス感染症の流行により住宅の建設需要が増えたことで起こった木材価格の高騰のこと。

その影響は、現在も続いています。

 

また、ロシアのウクライナ侵攻により化石燃料の調達が不安定になったことや、他の産油国が化石燃料の産出を抑制していることによるガソリン価格の高騰に加え、円安の進行も建材価格に大きな影響を与えています。

 

建設工事にあたっては、建材に影響する今後の世界情勢についても随時チェックしていくことが大切です。

 

建材価格の高騰については、「建設工事費の推移を詳しく解説!建設資材価格の上昇理由、今後の予測も」でも詳しくご紹介しています。

 

VE提案の重要性。積算見積ソフトの活用で柔軟な対応を

建材価格が高騰する中、クライアントの予算の範囲内で優れた建築物を建てるには、各建材の特性を活かし、高い建材だけでなく安い建材もうまく活用する必要があります。

そこで重要なのが、VE提案です。

 

VE提案とは、品質とコストの両方を意識した提案のこと。

建設業者は、品質だけまたはコストだけでなく、両方のバランスが取れた提案を心がけなければなりません。

 

VE提案の詳細については、「建設におけるVE提案を解説!導入効果や資格、事例までを詳しく」をお読みください。

 

また、効果的なVE提案を可能にするには、正確なコストの算出・管理が必須となります。

そこで活躍するのが、積算見積ソフトです。

 

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建材とは建設工事に使う材料!種類による特性の違いを知ろう

建材とは、建設工事に使う資材のことです。

建材には内外装の仕上げに使うもの下地に使うものがあり、屋根材、壁材、床材など、使われる場所によって呼び方が異なります。

 

建材は種類によって特性が異なるため、その特性に合った場所に用いられます。

この特性は、木材やコンクリート、石材などで異なるのはもちろん、同じ木材であっても、無垢材が集成材か、どの種類の木かによって大きく変わるため、優れた工事を行う上で建材の特性を理解することは非常に大切だと言えるでしょう。

 

また建設工事では、品質とコストの両方が重要視されます。

特に、建材価格が高騰している現代の建設業では、この2点を意識したVE提案が欠かせません。

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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