こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。
建物を建てる際には、多くの建材が使われます。
この建材には種類があり、それぞれ特性や使われる場所が異なります。
建築工事では、建築物の部分によって建材を使い分けることで、強く快適な建物の建設を可能にしています。
では、この建材とは具体的にはどのようなものを指すのでしょうか。
今回は建材について、その種類や重要性を詳しくご紹介します。
目次
建材とは?
建材とは、建築材料のこと。
建築工事に使う資材全般を指して、このように呼びます。
一般的な建材の例としては、次のようなものがあります。
- 建築物の構造用のもの(例:木材、鉄筋、コンクリート、石材)
- 内外装の仕上げ用のもの(例:壁材、屋根材、床材)
- 性能を維持するためのもの(例:断熱材、防湿材)など
使われる建材は、目的や建物によって異なります。
建築では、それぞれの建材の特性とクライアントのニーズを踏まえ、建材の選定を行わなければなりません。
例えば、自由度の高いデザインを求められているなら柔軟性の高い木材を使う、耐震性を重視するなら木材よりも強靭な鉄筋を使うなどです。
近年では技術が進み、建材の種類も増えつつあります。
それに伴い、ニーズに合った柔軟な建築が実現可能になってきています。
建材の種類を詳しくご紹介!
ここからは、建材の種類についてご紹介します。
建材は、大きく「仕上げ材」と「下地材」の2種類に分けることができます。
仕上げ材
仕上げ材とは、内外装の表面に用いられる建材のこと。
つまり、人の目に触れる場所に使われる建材です。
仕上げ材の選定で重要なのは、機能性とデザインの両方に配慮すること。
仕上げ材は内外装の表面に使うものなので、当然耐久性や撥水性などの機能面で優れていることが重要です。
しかし、それと同時に建築物の完成後にも常に視界に入る部分になるため、見た目にもこだわる必要があります。
仕上げ材の具体例を見てみましょう。
下地材
下地材とは、仕上げ材のベースとして使われている建材のこと。
下地材は仕上げ材のように目に触れることのない建材ですが、これがきちんと施工されているかどうかによって、最終的な出来栄えは変わります。
下地材の具体例を表で見てみましょう。
下地材として使用される代表的な建材が、構造用合板、いわゆるベニヤ板です。
構造用合板は、板を複数の層に重ねたもので、その強さから建造物の下地によく用いられています。
また、壁材や屋根などの外に面する部分では、石膏ボードがよく使われます。
この素材は軽くて耐火性・断熱性に優れており、壁や屋根の下地に向いているためです。
他には、洗面所や浴室といった水回りでは耐水を重視した素材が用いられるなど、下地材も特性と場所に応じて使い分ける必要があります。
建材に使われる木材の種類についてもチェック
建材としてよく使われるのが、木材です。
特に一般住宅の建築では、木材をメインに建築が行われます。
ここからは、建材として使われる木材の種類についてご説明しましょう。
木材は2種類に分けられる
建材の木材は、大きく「無垢材」と「集成材」の2種類に分けることができます。
無垢材
無垢材とは、切り出した木をそのまま使った木材のこと。
木を自然な状態で使うため風合いや香りが良く、耐久性や機能性にも優れています。
防虫、防腐、調湿、断熱などといった天然の木が持つ特性が、それを使った建築物の快適性を向上させてくれます。
ただし無垢材には、比較的柔らかく、変形しやすいという特性もあります。
どこに使用するか決める際には、慎重な検討が必要でしょう。
集成材
集成材は、複数の木材を貼り合わせて作られた建材のこと。
下地材として用いられる「構造用集成材」と内装の仕上げ材として用いられる「造作用集成材」に分かれます。
集成材の大きな特徴は、加工のしやすさと変形しにくさ。
小さな木材を接着して作るため柔軟な加工がしやすく、よく乾燥させた材料を用いるため、湿気による変形も起こりにくいです。
また、無垢材に比べコストを抑えやすい点も、集成材の魅力と言えるでしょう。
建材に使われる木の種類
建材に使われる木の種類はさまざま。
木の種類によって特徴も異なります。
その代表的な種類と特徴について、一覧で見ていきましょう。
このように、木は種類によって、色はもちろん硬さや耐久性まで大きく異なります。
例えば、丈夫で香りが良く、水や虫に強いヒノキは、内装や浴室によく使われます。
また、硬くて光沢も出るサクラは、フローリングに適しています。
このように、建材は木の種類による特性も意識して選ぶ必要があるのです。
近年人気の建材や建材の重要性についても解説
最後に、近年人気の建材と、建材の重要性についてご紹介します。
近年注目されている建材の特徴
建材加工の技術は進歩を続けています。
そんな中、特に近年注目を集めているのが、「CLT」と「LVL」です。
CLT(Cross Laminated Timber)
CLTは、乾燥させた木の板を、繊維同士が直角になるよう何層にも重ねて貼り付けた、厚みのあるパネルです。
このパネルには、次のようなメリットがあります。
- 軽量
- 優れた耐熱性、耐火性、遮音性、耐震性
- 木材の強度アップ
CLTは、軽量で機能性に優れている点が特徴です。
軽量ゆえに輸送コストを下げることができ、また何層にも接着して強度を増すことで、単体では強度の低いスギの有効活用も可能にしました。
さらに、工場で加工したパネルを使うことによる、現場の負担軽減も実現しています。
LVL(Laminated Veneer Lumber)
LVLは、乾燥させた木の板を、繊維同士が並行になるよう重ねて貼り付けたパネルです。
CLTとは、重ねる繊維の向きが異なります。
このパネルには、次のようなメリットがあります。
- 寸法を自由自在に変えられる
- 薬剤の浸透性が高い
LVLは、板を重ねる数を変えることで、厚みや長さを柔軟に変えることができます。
また、薬剤の浸透性が高いことから、防腐処理や防虫処理を行いやすい点も特徴です。
国内では梁や柱によく用いられています。
建材の重要性と現状の動向。積算見積ソフトの活用で柔軟な対応を
ご紹介したように、建材にはそれぞれに特性があります。
安全で見た目にも優れた建築物を造るにあたって、建材の特性を知り、適切な選択をすることは非常に重要です。
また、建材は建築コストにも大きな影響を与えます。
特に近年では新型コロナウイルス感染症の蔓延や急激な円安の影響を受け、建築資材価格は高騰しつつあります。
資材価格の高騰については、「建設工事費の推移を詳しく解説!建設資材価格の上昇理由、今後の予測も」で詳しくご紹介しています。
建材価格が高騰する中、クライアントの予算の範囲で優れた建築物を建てるには、各建材の特性を活かし、高い建材だけでなく安い建材もうまく活用する必要があります。
つまり、建築業者には、品質とコストの両方を意識したVE提案が求められるのです。
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VE提案の重要性については、「建設におけるVE提案を解説!導入効果や資格、事例までを詳しく」をご参照ください。
建材とは建築に使う材料!種類による特性の違いを知ろう
建材とは、建築工事に使う資材のことです。
建材には内外装の仕上げに使うものと下地に使うものがあり、屋根材、壁材、床材など、使われる場所によって呼び方が異なります。
建材は種類によって特性が異なるため、その特性に合った場所に用いられます。
この特性は、木材やコンクリート、石材などで異なるのはもちろん、同じ木材であっても、無垢材が集成材か、どの種類の木かによって大きく変わるため、優れた建築を行う上で、建材の特性を理解することは非常に大切だと言えるでしょう。
また建築工事では、品質とコストの両方が重要視されます。
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