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積算の基礎知識

2023.12.25

積算と見積の違いは?必要な理由もご紹介

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建設工事を始めるにあたって欠かせない業務に、「積算見積」というものがあります。

この業務は「積算」と「見積」の作業に分かれ、工事の受注や利益確保に際して重要な役割を果たします。

 

では、この「積算」とはどのような業務なのでしょうか。

また、「見積」との違いは何なのでしょうか。

 

今回は「積算見積」業務における「積算」と「見積」の違いについてわかりやすく解説します。

電卓と家

 

積算とは?必要な理由も

「積算」とは、材料費や人件費などの建設工事にかかる全ての費用を算出する業務です。

設計図書や仕様書から資材の種類や数量、必要な作業員の人数、日数などを割り出し、それをもとに工事総額を算出します。

 

なぜ積算が必要なのか

建設工事にあたっては、毎回必ず積算が行われます。

積算が必要な2つの理由を見ていきましょう。

 

理由①工事にかかる費用は現場ごとに異なるため

建設工事にかかる費用は、現場ごとに異なります。

現場によって土地の状態や使う資材の種類、工法、気候条件などは大きく異なり、全く同じ施工条件の工事は存在しないからです。

 

同じような建物を建てる場合であっても、現場ごとに必要な資材や数、作業員の人数などには違いが出て、工事原価にも差が生まれます。

 

理由②工事原価を正確に把握し利益を確保するため

積算により、建設会社は工事原価を正確に把握することができます。

この工事原価の把握は、利益確保・管理に欠かせません

 

工事原価が曖昧なまま見積を提示・受注してしまっては、予想以上に工事に費用がかかり、建設企業の利益が削られてしまう恐れがあります。

 

「積算」について、詳しくはこちらのコラムもご覧ください。

積算とは?その仕事内容や向いているタイプ、仕事の探し方までご紹介

 

積算業務の流れ

一般的な積算業務は、次のような手順で進められます。

 

手順1:人工(にんく)を求める

人工とは、1人の職人が1日で行う仕事量のことです。

積算業務では、作業ごとの手間を数値化した歩掛(ぶがかり)を基に人工を割り出し、その単価を積み上げて、最終的な人件費を算出します。

 

歩掛については「積算に重要な歩掛とは?計算や使用の注意点・メリットをチェック」もご参考ください。

 

手順2:資材の数量を求める

さまざまな建築図面から必要な資材の種類とその数量を拾い出し、費用の積み上げを行います。

この作業には、複数ある図面を正しく読み取るスキルも必要になります。

 

手順3:工事原価を算出する

先の2つの手順で算出した人件費と材料費を基に、工事原価を算出します。

 

手順4:各種書類を作成する

積算結果に基づき、内訳書や明細書、仕訳表など各種書類を作成します。

 

積算の手順については、以下でも詳しくご説明しています。

積算の流れ・手順を詳しく!うまく進めるポイントもご紹介

 

積算と見積の違いとは?

木材

「積算」と「見積」は、「積算見積」と呼ばれ、1つの業務として扱われることが多いです。

ただし、「積算」と「見積」で算出する金額の内容は同じではありません。

 

ここでは、その違いについてみていきましょう。

 

見積とは

積算で算出した工事原価に建設企業の利益を足して、発注者が支払う総費用を割り出す作業を、見積と呼びます。

見積は積算額をベースに行われるため、積算を行なってから見積を行うという流れが一般的です。

 

工事の発注者が目にするのはこの見積額が記載された見積書で、その金額に納得すれば本契約を行い、工事が進められていきます。

 

また、場合によっては提示された見積額を基に、値下げ交渉やオプション追加などが行われることも。

そのような場合には、決まった内容を反映した再見積の作業が必要になります。

 

積算と見積は「利益の有無」が違う

前述した積算と見積の概要説明からもわかるように、積算と見積は「利益の有無」という点で異なります

 

積算で算出されるのは、実際の工事にかかる費用、つまり工事原価です。

これには工事の材料費や人件費などが含まれますが、建設企業の利益は含まれていません

一方の見積では、積算で出された工事原価に建設企業の利益を上乗せした見積額を算出します。

また、見積には企業の経営を維持するための一般管理費(本社や支社などの光熱費、通信費、事務職員の給料、広告料、固定資産税など)も含みます。

 

積算と見積の関係性は、次の式でも表すことができます。

 

見積額=積算額(工事費用)+一般管理費+利益額

 

このように、積算額は発注者の契約判断に大きな影響を与える見積額の基となります。

そのため、積算業務の正確性は非常に重要です。

 

積算にミスがあれば、それが見積にも反映されてしまい、建設企業の利益が減ったり、発注者の信頼を損ねたりする可能性があるためです。

 

積算見積には専門知識とスキルが必要!

ご紹介したように、積算では歩掛を基に人工を割り出したり、複数の図面から情報を読み取って工法に応じた材料と種類とその数量を算出したりと、複雑な作業が発生します。

この作業を正確にこなすには、専門知識やスキルは欠かせません。

また、積算に誤りがあると、見積も正しく出すことができません。

 

効率的・正確な積算見積を行うには、専用の積算見積システムの導入がおすすめです。

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積算と見積は「利益の有無」が違う!ソフト導入で正確に

積算とは、工事にかかる全ての費用を積み上げ、工事原価を算出する業務のことです。

一方の見積は、上記の積算額に建設企業の利益を出した金額を算出する作業のこと。

発注者には見積書として、見積の金額が提示されます。

 

このように、積算と見積の違いは「利益を含めるかどうか」にあります。

見積は積算で算出した工事原価を基に算出するため、積算は特に正確性が求められる作業といえるでしょう。

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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