こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。
建物を作るときには、工事の各段階で必要とされる図面が異なります。
その中でも「竣工図」は、建物の完成以降の維持管理に重要な役割を持つ図面です。
今回は、竣工図がどのようなものかということから、作成目的、施工図との違いまでを詳しく解説します。
竣工図の作成にともなう複雑な作業を効率化できるツールについても、あわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
竣工図とは?
「竣工図(しゅんこうず)」は、建物が最終的にどのように建てられたかを示す重要な図面です。
建物の工事が完了した時点で作成され、施主に引き渡されます。
ここからは、竣工図がどういう図面なのかを、詳しく解説します。
竣工とは?
「竣工(しゅんこう)」とは、建設工事が完了することを意味する建設業界の専門用語です。
建物ができあがるという意味になりますので「完成」に近い意味といえるでしょう。
ですが「完成」が建築物以外でも、竣工以外のタイミングでも使えるのに対し、「竣工」には建設工事の完了という明確な定義があります。
ほぼ同じ意味を持つ言葉として「落成」「竣成」があります。
「落成」は戸建ての建築に使われることはほとんどなく、公共建築物や企業の社屋工事の完了などに使われることが多い言葉です。
「竣成」はマンションのように、大規模な建築物の工事完了時によく使われます。
竣工図とは「建物の正確な完成図」
竣工のタイミングで作成される「竣工図」は、文字通り、完成した建物の状態を正確に表現した図面です。
実際の建設現場では、当初の図面に対して変更が加えられることが多くあります。
照明や部屋の内容だけでなく、配管や電気設備の配線などは、変更が加えられることが多い場所です。
竣工図は、施工図をベースとしながらも、工事中の変更点や現場での調整事項をすべて反映させた「建物の正確な完成図」ともいえるでしょう。
建物の構造、設備、仕上げなど、あらゆる要素を詳細に記録することで、完成時点での建物の正確な状態を記録します。
竣工図には、平面図や構造図、設備図など、表す場所やものによって、さまざまな種類の図面が含まれます。
竣工図を作成する目的
竣工図は、その後の建物の維持・管理や将来的な改修工事の際に重要な資料となります。
建物の寿命は数十年に及ぶため、その間の維持管理や修繕、改修工事の際には、建物の正確な情報が必要不可欠です。
また、2008年に建設業法施行規則が改正され、竣工図(完成図)は10年間の保存が義務付けられました。
建築物の安全性に関する紛争が発生した場合に、解決を円滑化するための資料にもなるため、作成することが求められています。
竣工図と施工図の違いとは?
建設工事を進める際には「施工図」が用いられます。
ここからは、竣工図と施工図の違いについて詳しく説明します。
施工図とは?
施工図は、実際の工事を行うために、施工業者に向けて作成される詳細な作業図面です。
設計図をベースに、現場での施工方法や細部の納まりを具体的に示したものであり、工事の実施に必要な寸法や材料、工法などの情報が詳細に記載されています。
設計図は、建設物の設計内容を記した書類全般を指す「設計図書」にに含まれるものです。
こちらのコラムで詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
施工図は、工事箇所や内容によって、次のようなさまざまな図面が含まれます。
- 平面詳細図
- 断面詳細図
- 躯体図
- 総合図
- 外構図 など
施工図の詳しい内容は「施工図とは?設計図・竣工図との違いや書き方のポイントを解説」もあわせて参考にしてください。
施工図と竣工図の違い
施工図は工事開始前に作成される「計画」の図面であるのに対し、竣工図は工事完了後に作成される「実績」の図面というのが大きな違いです。
工事中には、現場の状況や施主の要望などによって、施工図の内容から変更が生じることがあります。
そのような変更点をすべて反映させて作成するのが竣工図です。
とはいえ、竣工図を作成する際、施工図を基に一から書き直す作業は非常に手間と時間がかかります。
施工図にもさまざまな図面があるため、手書きで作成すると人為的なミスが生じることもあるでしょう。
竣工図作成を効率化するためには、建築CADや専用ソフトウェアを使用するのがおすすめです。
変更箇所を簡単に修正できるだけでなく、データの管理も容易になるため、多くの建設会社で活用されています。
建築CADについては「建築CADとは?メリットや作成できる図面、関連職種など詳しく!」で詳しく解説していますので、ご参考ください。
竣工図とは建物の完成後に重要な意味を持つ資料
竣工図は建物が完成した時点での正確な状態を記録する図面であり、その後の維持管理や改修工事に不可欠な資料です。
また、建設業法施行規則により10年間の保存が義務付けられており、法的にも重要な書類といえます。
竣工図は、建設工事実施のための計画図面である施工図に対して、工事中の変更点をすべて反映させて作成します。
竣工図の作成には多大な時間と労力を要しますが、建築CADや専用ソフトを活用することで、作業の効率化と精度の向上を図ることが可能です。
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