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積算の基礎知識

2024.07.02

立面図とは?作成するときのポイントや他の図面との違いもご紹介!

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こんにちは!ITの力で建設業界に貢献する「アークシステム」です。

 

建築や設計の世界では、さまざまな図面が使用されます。

その中でも重要な役割を果たすのが立面図です。

 

今回は、立面図の定義や役割、書き方のポイント、そしてほかの図面との違いについて詳しく解説します。

これから立面図を作成しようとしている方、また、立面図を作成する際に気をつけるべきポイントを知っておきたい方はぜひ参考にしてください。

家の骨組み

立面図とは?

立面図は「設計図書」と呼ばれる図面の中の一つで、設計者の意図を施工者に伝えるために用意されるものです。

設計図書は住宅建築には欠かせない書類で、意匠図、構造図、設備図、外構図などに分かれます。

 

設計図書については、「設計図書とは?種類や基準、保存期間を確認!積算時にも必要?」で詳しくお話しておりますので、あわせてご覧ください。

 

今回ご紹介する立面図は、設計図書の中でも「意匠図」に分類されます。

意匠図についてまとめた「建築図面「意匠図」の見方を確認!種類や他の図面との違いも」のコラムも、あわせて参考にしてください。

 

では、まず立面図とその役割について解説します。

 

立面図は建物の外観デザイン

立面図とは、建物を真正面や側面から見た姿を2次元で表現した図面です。

建物の外観デザインを正確に伝えるために使用され、建物の高さ、幅、開口部の位置や大きさ、外装材の種類などを表現します。

 

一般的には100分の1の縮尺を使用しますが、50分の1のサイズが用いられることもあります。

 

立面図は基本的に、建物の四方向(北面、東面、南面、西面)から見た図面で、建物の全体的な外観を把握できます。

 

立面図の役割

立面図には以下のような重要な役割があります。

 

外観デザインの確認

建物の外観を視覚的に表現します。

外壁や屋根などの外装材の種類や色を指定することで、クライアントや関係者とデザインを共有できます。

 

建物の高さや比率の把握

建物全体の高さや、各階の高さ、窓やドアなどの開口部の位置や大きさを正確に把握できます。

 

法規制への適合確認

建物の高さや形状が、建築基準法などの法規制に適合しているかを確認するのに役立ちます。

 

施工時の指針

建設作業員が外観を理解し施工するための重要な指針となります。

 

立面図の書き方と作成時のポイント

立面図の例

立面図は設計者の意図を施工者と共有する役割をもつ図面です。

そのため、基本的な書き方を押さえた上で、施工者がイメージしやすいように作成することが重要となるでしょう。

 

ここからは、立面図の書き方と、作成する際に気をつけるべきポイントについて解説します。

 

立面図の書き方

立面図は手書きでも作成可能ですが、作成する際には、CADをはじめとした専用ソフトを使用するのが便利です。

 

手書きでもソフトを用いる場合でも、基本的な考え方に違いはありません。

まずは立面図の書き方のポイントを押さえておきましょう。

  1. 地盤面の設定:地面の高さを示す地盤面(GL:Ground Line)を引く
  2. 建物の輪郭を描く:平面図を参考に、建物の外形を描く
  3. 開口部の配置:窓やドアなどの開口部を正確な位置と大きさで書き込む
  4. 外装材の表現:外壁や屋根の材質、模様、色などを表現する
  5. 寸法の記入:建物の高さや幅、開口部のサイズなどの寸法を記入する
  6. 方位や縮尺の明記:図面の方位と縮尺を明記する

 

立面図作成時のポイント

施工者に、より正確なイメージを持ってもらうために効果的な立面図作成のポイントをいくつか紹介します。

 

正確さと詳細さのバランス

必要な情報を過不足なく表現することが重要です。

細部まで詳細に書くことも大切ですが、全体のバランスを崩さないよう注意しましょう。

 

そして、「正確に書くこと」が最も大切なポイントです。

 

寸法に誤りがあると、施工時に図面上のズレが大きくなる可能性があるからです。

図面上のズレを防ぐためには、同じ場所の寸法は一つの図面にだけ書くようにします。

正面図に記載できる寸法は、できるだけ正面図にまとめて書きましょう。

 

陰影やテクスチャ、色彩の表現

陰影やテクスチャを適切に表現することで、より立体感のあるリアルな印象を与えられます。

外装材の色も正確に表現することで、完成後のイメージをより具体的に伝えられるでしょう。

 

周辺環境との関係性

必要に応じて、周辺の建物や植栽などを簡略化して書き込むことで、環境との調和をイメージできます。

 

注釈の活用

材料や仕上げの詳細、特殊な設計要素などを注釈で補足説明すると、より分かりやすい図面になります。

 

立面図は平面図や断面図とは違う?

家の間取りと模型

設計図書の「意匠図」の中には、立面図のほかにも平面図や断面図などの図面があります。

ここからは、「平面図」や「断面図」の説明とあわせて、立面図との違いについて解説します。

 

平面図・断面図とは?

立面図の特徴をより理解するために、平面図と断面図について簡単に説明します。

平面図と断面図には次のような役割があります

 

平面図

建物を上から見た図で、各階の間取りや部屋の配置、寸法を示します。

壁の厚さや開口部の位置、設備の配置なども表現されます。

 

平面図については「平面図とは何かを簡単に説明!主要な記号や略語、書き方も」で詳しく解説していますので、合わせて参考にしてくださいね。

 

断面図

建物を垂直に切った断面を表現した図面です。

階高や天井高、床の構造、屋根の形状などの垂直方向の情報を示します。

 

立面図との違い

立面図と平面図、断面図の違いをまとめると、以下の通りです。

 

【視点の違い】

立面図:建物の外側から見た外観を表現
平面図:建物を上から見た配置を表現
断面図:建物を垂直に切った内部構造を表現

 

【表現する情報の違い】

  • 立面図:外観デザイン、開口部の配置、外装材の種類など
  • 平面図:間取り、部屋の配置、動線など
  • 断面図:垂直方向の寸法、構造、階段の位置など

 

【用途の違い】

  • 立面図:外観デザインの確認や施工指針として使用
  • 平面図:空間の使い方や動線の検討に使用
  • 断面図:建物の構造や設備の配置の確認に使用

 

【寸法の表現】

  • 立面図:主に高さと幅の寸法を示す
  • 平面図:水平方向の寸法を中心に示す
  • 断面図:垂直方向の寸法を中心に示す

 

【詳細度の違い】

  • 立面図:外観に関する詳細な情報を提供
  • 平面図:内部空間の詳細な情報を提供
  • 断面図:垂直方向の構造や空間の詳細を提供

 

立面図、平面図、断面図は、それぞれ異なる視点から建物の情報を提供するため、相互に補完し合う関係にあります。

住宅建築の際はこれらの図面を組み合わせて使用することで、建物の全体像を正確に把握・共有でき、設計や施工をスムーズに進められます。

 

立面図とは建物の外観を正確に伝える図面!

立面図は、建築設計において欠かせない重要な図面の一つです。

建物の外観デザインを正確に表現し、クライアントや施工者と完成イメージを共有する役割を持ちます。

 

立面図を作成する際は、正確さと詳細さのバランスを保ちながら、必要な情報を適切に表現することが重要です。

陰影やテクスチャ、色彩を効果的に活用することで、より分かりやすい図面を作成できます。

 

立面図は、建物の外観に特化した情報を提供する点で、平面図や断面図とは異なります。

これらの図面はそれぞれ異なる役割を持ち相互に補完し合うことで、住宅建築時に全体の理解を深めることに役立つでしょう。

 

 

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この記事を書いた人

建設ICT事業 企画/プロモーション佐藤 一也

第二種電気工事士、基本情報技術者試験の資格を保持する。
10年以上のシステム開発経験を活かして、建設業向けの製品企画とプロモーションを行う。

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